インド百景 2021-2025

天竺の、風に吹かれて幾星霜。ライター坂田マルハン美穂が、南インドのバンガロール(ベンガルール)から発信

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明日からのイヴェントに先駆けて、今日、デリーから車でラジャスターン州の州都ジャイプルに来た。初めてこの地を訪れたのは、バンガロール移住直後の2005年12月。2度目はYPOのイヴェントで2017年に。そして今回もまた、ジャイプルで開催される文学祭(Literature Festival)に合わせたYPOのリトリートで訪れている。

わずか3泊につき、今回も自由行動はほとんどない。ゆえに、少しでも滞在を豊かにできればと、中心部から離れたリゾートホテルThe Oberoi Rajvilasを宿に選んだ。

久しぶりのラジャスターン。音楽。ダンス。タール砂漠……。何もかもが、遥かに懐かしく、血が騒ぐ。

幼少期に何度も見た夢の舞台は、ピンクシティとも呼ばれている、ここジャイプルではなかったかと、初めてこの地を訪れた時に思ったものだ。

2歳か3歳のころから小学生の高学年になるころまで、繰り返し見ていたがゆえ、今でもその情景を思い出せる。

いくつもの大きな支柱が立つ宮殿の広間のようなところ。夕方なのか、茜色ともピンク色ともつかぬ光の中に包まれている。夢の中のわたしは若い女性で、明るい色の長いドレスを着て、くるくるくるくる回りながら踊っているのだ。

子どものころは、それがシンデレラや白雪姫のような、欧州的なドレスだと思っていて、憧れていた。よく絵に描いたりもした。しかし、今思うに、夢の中のドレスは、インドの女性が着る「レヘンガ・チョーリー」という民族衣装そのものだった。

そんな遠い記憶のことを、久しぶりに思い出した。安部公房の小説のテーマのひとつ「故郷喪失」やテーマに上がる「砂漠」。それらに惹かれる理由が知りたくて、1992年、北京から36時間、国際列車に揺られてモンゴルのウランバートルを目指した。自分にとって、ゴビ砂漠に縁があると思ったからだ。それはそれで、我が人生に大きな影響を与えた、強烈な旅であった。

しかし、「前世」に思い巡らせれば、ゴビ砂漠ではなく、タール砂漠だったのかもしれないと、思う。或いは、昨日、パーティション・ミュージアムでメモを取りながら、「故郷喪失」が閃いて、はっとした。

わたしはやはり、インドに来るべくして来ているのだなと、南にいるときには感じない宿命のような感傷を、インド・パキスタンの国境沿いに来ると、強く思うのだ。

……何、言ってんの? と思われそうなので、この辺にしておこう。

この街の魅力やホテルのこと。記したいことは尽きぬが、せっかくスパでリラックスした身。そろそろ寝ます。

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