インド百景 2021-2025

天竺の、風に吹かれて幾星霜。ライター坂田マルハン美穂が、南インドのバンガロール(ベンガルール)から発信

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本日、日付が変わったころ、バンガロールに着陸した。3週間ぶりのバンガロールは、出発前の暑さと渇水が嘘のように、潤い涼しい高原都市の表情で出迎えてくれた。

ただいま。

このごろは風雨強い日々が続いているらしく、3週間のうちにも、庭の緑が成長している。

時間の合間を縫って、引き続き日本旅の記録を残したい。

🇯🇵

6月12日水曜日。東京滞在の最終日、表参道へ赴いた。久しぶりに表参道を明治神宮方面にくだりながら、28年前に「占い師の卵」から呼び止められたことを思い出す。最初の2枚の写真が、その場所だ。

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大学卒業後、上京したわたしは、海外旅行ガイドブックを制作する編集プロダクションに就職した。その2年半後、先日記した、日比谷のカフェでアルバイトをして貯金を微妙に増やし、海外ドライヴ情報誌を作る小さな広告代理店に転職した。

その会社も2年半で辞め、27歳の時、フリーランスのライター兼編集者として独立した。会社員時代から表参道は好きな場所だったが、フリーランスになってからは、仕事の関係でもしばしば訪れていた。住まいを用賀に選んだのも、表参道に連なる田園都市線の沿線だったからだ。

ちなみに渡米前の一年余りは、「成田空港に近いから」という理由で、用賀から西葛西に居を移していた。その数年後、西葛西はインド人が暮らす街と化した。また、用賀の地名の語源はYogaであり……(数年前に知った。詳細割愛)。

わたしの人生は東京時代から、知らず知らずのうちに、インド行きのレールに乗っていたことは、紛れもない事実だ。

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忘れもしない。1996年2月のある日。打ち合わせを終えたわたしは、次の目的地に向かうべく、いつものようにこの坂道を急ぎ足で下り、明治神宮方面へと歩いていた。そのとき、スーツ姿のおじさんに呼び止められた。あのときは「おじさん」だと思ったが、今振り返るに40歳前後の男性だったと思う。

彼は、わたしとすれちがいざま、恐縮しつつも確実に、わたしの手相を見せて欲しいと頼んできた。わたしはといえば、急いでいるし、道端でいきなり声をかけてくる「普通のおじさん」っぽい人に手相を見てもらうことに、大いに違和感を抱いた。

通り過ぎようとしたわたしに、しかし彼は、どうしても見せてほしいと諦めず声をかけてきた。なんでも現在、占い師の修行中だという。なぜ、わたしを呼び止めたのか、と尋ねたところ、

「珍しいガンソウをされているので」とのこと。

ガンソウ……。顔相? 

わたしは、このとき初めて、顔相という言葉を耳にした。急に好奇心が湧き上がり、立ち止まって話を聞くことにした。

どういうわけで、珍しい顔相だとわかるのかと尋ねると、わたしの額から「青白い光が出ている」とのこと。ふむふむ興味深い。手相を見てもらうことにした。

彼の占いに関しては、当時の日記に記していた。恥ずかしながら、そのページの写真を載せておく。このときは、ニューヨークの語学学校に1年間留学すべく、学生ヴィザの申請をしていて、その連絡待ちをしていた時期だった。

当時、学生ヴィザが発給されないケースが増えていると聞いていたことから、申請書のほかに、査証科への依頼文を同封するなど、かなりの熱意を持って申請に挑んだ。無事にヴィザがおりるかどうか、一抹の不安が拭えない時期でもあった。

加えて当時は、人間関係、恋愛関係、その他諸々、うまくいかないこと多々あり、文面から自分を奮い立たせようとしている様子がうかがえる。てか、100%以上って。どういう表現。これもまた、インドにありがちな「100%!」を予見していたのか😂

🇺🇸

今振り返るに、この方の占いは、概ね当たっていると思う。

このとき、「強い縁がある」と言われた。わたしは即座に、「強い縁……というのは、男女の縁ですか? 良縁ってことですか?」と問うたが、良縁とは言ってもらえず、「強い縁です」とだけ言われた。

果たしてわたしは、その数カ月後、マンハッタンでインド人男性と出会い、ニューヨークに行ったにも関わらず、やがて目的地がインドにシフトした。間違いなく、強い縁であった。

ちなみに3つの大きな転機であるが、今読み直して、ハッとした。わたしは1度目が20歳の時の米国ホームステイ、2度目が30歳の時、そして3度目はインド移住時、いやそれともまだ来ていないか……と思っていたのだが、この日記には、このときが「ひとつめ」とある。

となると、30歳の渡米、40歳の渡印が大きな転期であり、3度目はまだ来ていないのは確実だ。これ以上、他の地に移住するつもりはないが、できれば老婆になる前に、なにかしら楽しい転機が来て欲しいものだ。

この占い師の方、今、どこにいらっしゃるのだろう。お会いしたい。

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