
標高が高い上に、曲がりくねる山道。普段にも増して乗り物酔いをするのではないかと、少し懸念していた。しかし、ドライヴァーの運転は驚くほどに穏やかに滑らかで、気づけば峠を超えている。
車窓からの情景をゆっくり楽しんでいるうちにも、小高い丘の上にあるリゾートに到着だ。車を降りると、「複数の薬草を燻した煙」で、来訪を歓迎される。
ブータン男性の民族衣裳「ゴ」は、これまでも写真や映像で何度も目にしてきたが、実際に見ると、非常にすてき。かっこいい。日本の着物によく似ていて、ぐっと裾を上に上げ「ケラ」と呼ばれる帯を締めて着る。
車窓から眺めていると、「お端折り」の部分に何かを入れているらしき男性の姿も見られた。なるほど、お腹周りが「買い物袋」代わりになるわけだ。とても機能的である。
白壁の建築物のドアが開かれると、縦長い光が差し込み、前方に山々と湖を思わせるプールが目に飛び込んでくる。写真では伝えられない、シンプルに、なんとも麗しき情景! 天井には艶やかな曼荼羅が描かれ、来るものを歓迎してくれる。
石と樹木がふんだんに使われた内装は、わたしの好みにぴったりで、ただただ、うれしい。彼方に見えるは黄金色の巨大な仏像、「ブッダ・ドーデンマ(Buddha Dordenma)」。なんという絶景。
ヴィラにチェックイン後、龍神が歓迎してくれているのか小雨が降り出した。もっとも9月は雨季の終わりで、まだ雨が多い。ともあれ、ゆっくりと部屋で過ごす。あたりの山あいで採れたリンゴがおいしい。
夕食は、部屋でゆっくりしたく、ルームサーヴィスを頼む。夫は界隈で釣られた川魚を、わたしはどうしてもビーフが食べたくなり地元産ではないオーストラリアのビーフを注文。付け合わせは……アスパラガス、そしてブータンを知る人にはおなじみの「マツタケ」を頼んだ。
メニューには魅力的な料理がたくさん並ぶが、体調を慮って控えめに。ローカルのサワードウ・パンにはオリーヴオイルがかけられて、ソース類のアレンジも楽しい。デザートの独創的なアップルパイもまたおいしくて、きれいに完食した。














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