

僧院を出た後は、再び山道を下り、渓谷の底へ。尼寺へ向かう途中、初日に立ち寄った寺院、プナカ・ゾンの前を通過する。このゾンの前では、二つの川が合流する。父(男)川と母(女)川。緑とグレイの異なる色の川が、ゾンのあたりで出合い、一つの川となって、下流へと流れゆく。車窓から、その色の流れを眺める。
再び蛇行の山道を登り、尼寺を目指す。なんという快晴!
わずか数日の間にも、いくつもの寺院を訪れ、いくつもの伽藍で、神聖な気配に包まれてきた。それぞれに、それぞれの麗しさと尊さがあるが、個人的には、この尼寺の伽藍が最も気に入った。
中央に鎮座する千手観音(千手千眼観自在菩薩)のすさまじさ。無限の慈悲と力をもって、あらゆる衆生を救済するという菩薩。千の手すべての手のひらに瞳があり、こちらを見つめている。あらゆる苦しみを見つけ出し、救いの手を差し伸べてくれるというありがたき姿……!
わたしたちは、どの寺院に訪れても、少なくとも10分、場所によっては30分ほど、鎮座して祈り過ごしている。ここではいつまでも、心静かに座していたいと思わされた。また来たい。次は10年後の古希かな……とひらめきつつ、尼寺をあとにする。
途中で人々の暮らしの片鱗を見たく、商店に立ち寄る。品揃えの薄い、殺風景な店内。店の一隅で、女性の店主が機織りをしている。日用消費材は、インドやタイなどからの輸入品も見られる。もちろん、他にも大きめのスーパーマーケットなどがある。後日、タイミングが合えば、立ち寄りたい。
午後2時を過ぎて宿に帰還。流石に少し、車酔いをしたが、一呼吸ついてランチ。BLTサンドイッチと、付け合せに白菜とゼンマイ。前夜はゼンマイの天ぷらを食べた。野菜も肉も本当にもう、おいしい。大地の力を存分に吸収している味。毎食、満たされた気持ちになる。毎食、ダショー・ニシオカのことを思う。
その後、昼寝をして目覚めれば、もう夕方。瞬く間に1日は、過ぎてゆく。ガイドのTashiから教わった、国王にまつわるさまざまな逸話を、忘れないように書き残しておきたいが……。
そろそろ朝ごはんに行ってきます!














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