インド百景 2021-2025

天竺の、風に吹かれて幾星霜。ライター坂田マルハン美穂が、南インドのバンガロール(ベンガルール)から発信

バンガロール新居で「福岡クラフトフェア」を開催したのは、8月下旬だった。あれからの1カ月あまり。ブータン旅行も挟んで、濃厚に有意義な日々だった。

一時帰国のときには、もちろん会うつもりでいたMisa & Miyukiと予定を調整し、しかしわたしはまだ「街に出る」気分&状況にはなっていなかったこともあり、我が家での集いを決めたのだった。

「街に出る」

福岡において、「街に出る」といえば、「天神界隈へお出かけする」という意味だ。今はどうだかわからないが、少なくともわたしが住んでいた昭和のころは。

「ちょっと、街に行ってくるね」

……普段は村にでも住んでいるかのような口ぶりで。天神や博多方面を目指すのである。

昨日の午前中は、1時間おきに、3社の不動産会社の方々にご来訪いただく。詳細は割愛するが、何をするにも本当に、予備知識が必要だと実感する。主にはDisadvantageの部分を部分を確認しつつ、この家のポテンシャルを探る。後日改めて記すが、実家物件は非常によい。名島校区は人気らしく、エリア的にも好条件。速やかに全てが完了することを祈念!

午後は香椎の母に会いに行く。スタッフの方々に母の様子を聞く。少しずつ、なじむ努力をしているようで、少し安心する。

帰りは徒歩数分の西鉄香椎駅前にある西鉄ストアへ。ここの魚屋さん「藤けん鮮魚店」がとてもよいのだ。新鮮な寿司や刺身がリーズナブルに並んでいる。

それにしてもだ。刺身や寿司のパックを購入するとき、人はなぜ、パックを凝視し、熟考し、手に取り、いや待てよともう一度、他のものを選んでみたり、場合によっては引き返して別のものを選んだりするくらいに、真剣になるのだろう。

あのエリアだけは、どのスーパーマーケットでも似たような緊張感が漂っている。そしてまたわたしも、熱視線で選ぶべきパックを見定め、厳選するのである。

真剣勝負で選んだ刺身やサクを買って帰り、台所に残された切りにくい包丁やら使いづらいまな板やらを駆使しつつ、インドに持ち帰るか悩んでいる和皿に盛り付ける。盛り付けながら、これはいい皿だ、捨てている場合ではない、持ち帰ろうと思う。

MisaさんのブティックArena Pulcra がある西戸崎のうみなかテラス。前回の一時帰国時に訪れたとき、その中にある「惣菜屋日々帰」でお弁当を買って食べた。添加物を控えた素朴な家庭の味がとても気に入っていたのだが、今回は、Misaさんがそこからオードブルのセットを買ってきてくれた。

先日、Machiさんからお土産にもらっていた東京のクラフトビールや、わたしの好きな「インドの青鬼」というIPAなど、あれこれとビールやらスパークリングワインやらを飲みつつ、インドの話で盛り上がる。バンガロール滞在中にも、毎晩、合宿のように語り合っていたはずなのに、話が尽きない。

抜け殻の家の、奥の部屋から移動させた45年ものの古いテーブルにクロスをかけ、椅子もまちまち、視界に段ボールが入ってくる荒んだ部屋ながらも、料理と食器が揃っただけで、部屋がパッと明るくなる感じだ。なんともシュールな宴。料理もおいしく、楽しきひととき。また会えてよかった。

ビール、ビール、エール、、「Magnolip DIPA Magno11 VeRTERE」というテキストの画像のようです
クイーンズボロ橋、たそがれ、雲の画像のようです
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