

我が母校、香椎高校は、その同窓会をして「香綾会(こうりょうかい)」と呼ぶ。毎年「44歳を迎える学年」が幹事となり、10月に「香綾会総会」が開催される。わたしは卒業以来、2度しか参加したことがなかったが、今回は還暦の節目ということもあり、9年ぶりに参加を決めていた。
自分と故郷との関わりが深まりつつある昨今、一時帰国のたびに福岡、そして故郷である名島、千早、香椎界隈の歴史を探求するにつけ、好奇心は高まる。
今回、母校のサイトを見て強く感銘を受けていた。まず、校長先生が、我が座右の銘のひとつである「不易流行」を掲げていらしたこと。
そして、「グローカルに活躍できる人材創出 〜香椎から世界へ〜」というスクールミッションを掲げていること。
「地域との交流活動に加えて海外との交流を積極的に推進し、グローカル人材(地域と世界をつなぐ視野を持った人材)の育成をめざしています」
とある。わたしにできることがありそうだ。校長先生にお会いすることも楽しみにしていた。

今回、恩師の篠崎先生にお会いしたいと思っていたところ……。昨年、米寿のお祝いをされて直後に、天寿を全うされていた。高校時代には、無駄に竹刀で叩かれて、反発ばかりしていたけれど。彼はわたしの可能性を、決して褒めて伸ばすというのではない、昭和なやり方で、ややこしく伝えてくれていた。

今回の香綾会は104回目。そもそも香椎高校は、その前身が1921年に開校した「粕屋実業女学校」と1941年開校の「香椎中学校」であることから、歴史は1世紀前まで遡るのだ。香綾会は、毎年「44歳になる卒業生」が幹事となる。わたしは実は、高校卒業時、
実はわたしは、香椎高校36回生における各学年男女1名ずつ選出されるところの同窓会評議員を、高校卒業時に引き受けていた。クラスの幹事に選ばれたときは、「仕方ないな」程度で引き受けた。しかしクラス幹事が集まり学年代表の評議員を決める際は皆が渋った。
ゆえに、選挙をしようという流れになったところ、竹刀が身体の一部になっている体育教師の篠崎先生から、
「おい、坂田! お前やれ!」
と、押し付けられた。
「なんで〜? なんでわたしがせないかんと〜!? わたし、大学は下関やし、そのあと福岡に帰って来るかどうかもわからんけん、できません!」(無論、当時は福岡で高校の国語教師になることを目標としていたのだが)
「うるさい。お前、高校に世話になったやろうが! お前がやれ!」
「世話になったのは、わたしだけやなかろうもん! すか〜ん、もう先生! なんでわたし〜!?」
「うるさい! お前がやれ!」
という流れで強制的にならされた。しかし、44歳になったとき、わたしはインド在住で、物理的に幹事の仕事を全うできなかった。評議員の引き継ぎの打ち合わせで、母校の同窓会と連絡を取り合っていた時に、わたしが創立88周年の記念講演をするという流れとなった。2009年5月。16年前のことだ。
すでにリタイアされていた篠崎先生も来てくださった。最後にお会いしたのは2016年の香綾会にて。このツーショットが最後となった。

同窓会の会場はホテルオークラのバンケットルーム。500名を超える同窓生が一堂に会するさまは壮観だ。学年ごとに用意された円卓では、十数名の同級生が参加していた。みな、元気そうだ。特に女子らは、若々しくてかわいい![]()
お互い明らかに年を重ねているのに、なぜか自分の視界に「高校時代の顔」のフィルターがかかり、みんなが老けて見えない。
高校時代には話したことのなかった人と、あたかも親しい間柄だったかのように話し込めるのも同窓会の不思議。「親の介護」「実家の問題」など、抱える課題も共通していて、友人らから教わることも少なくない。
敢えての赤いサリーで出かけたところ、後輩や先輩からも声をかけられた。ホテルオークラの従業員のネパール人女性たちも、すてきなサリーだと褒めてくれた。
謎めいたポーズの写真は、バスケ部の後輩と。バスケをしている図、である。化粧室に行ったとき、わたしは彼女を見て、一目でわかった。彼女は一瞬のフリーズ後、思い出してくれた。数日前にわたしのことを思い出していたらしく(その割にはすぐには気づいてくれなかったが)、「せんぱ〜い!!!」と激しくハグされて、変わらぬ元気さがうれしかった。
会わなかった42年間、お互いが何をしていたかなど知らず、瞬時に親しかったころに戻れる軽やかさよ!
過去、どこで何をしてきたか……は問題ではない。今、笑顔で再会できることがすべてだ。

香椎高校は、中学時代に絶大なる反抗期を炸裂させ、大いにドロップアウトしていたわたしの軌道を修正し、羽ばたく準備を整えてくれた場所だった。ありがとう。

後半の写真は、同窓会後、家族で「鈴懸」の図。
[Fukuoka] 懐かしき再会。母校「香椎高校」での講演会(2009年5月)
https://museindia-kwqzh.wordpress.com/…/25/fukuoka-e175/









コメントを残す