
明日から1カ月ぶりのデリー。約1週間の滞在だ。荷造りを始める前に、こぼれ落ちた今週の情景を広い集める。
年中、過ごしやすい気候のバンガロールだが、今年は例年より気温が低い気がする。室内ではTシャツだが、靴下にサンダル履きという季節感が崩れた服装で過ごしている。今日は曇天で小雨混じり。午後には外出の予定だったが、止めようかな……と思わせる空の色。


火曜日の朝は、ほぼ毎週開催されている女性の勉強会へ。グラフィックデザイナーのSurabi Gurukar によるトークだ。タイトルは、“The Curated Past: Building an Emotional Museum of Nostalgia”
インド文化の記憶、家族の遺産、日常の失われゆくさまざまを集めて保存し、ノスタルジアを尊ぶ活動をしている彼女。まさに、わたしの志向と重なる。
この日はインドの「古き良きもの」の中でも、特に「広告」にフォーカスしたプレゼンテーションが行われた。Air Indiaのマスコットであるマハラジャくんはじめ、カルナータカ州マイソールのブランド「マイソール石鹸」の歴史やパッケージングの歴史など。
個人的には、インド乳製品大手のAmulの広告に「感謝」している。Amulのキャラクターであるアムールガールが、その時々のインドだけでなく世界の時事を毎週伝えるのである。その60年以上に亘る広告は、Amulのホームページからアクセスできる。
わたしはインド移住当初のトレンド調査の際、その膨大な広告をすべてプリントアウト。ウィットに富んだヒンディー語部分は適宜、翻訳をしてもらい、内容を分析して、レポートに反映させた。文字データを遡るよりも遥かに手早く、時代を捉えることができて、本当に助かったものだ。
彼女の話で興味深かったのは、かつてエア・インディアがファーストクラス客向けに、サルバドール・ダリが製作した灰皿をプレゼントしていたという事実! ダリらしいシュールなデザインの灰皿は、決して「すてき」とは言い難いのだが、子供のころからダリが好きなわたしとしては、……欲しい!
ちなみに、その報酬として、ダリは「子象」を所望したという。スペインの自宅に連れて帰ったあとに、動物園に寄贈したとのエピソードがある。
わたしはダリが好きすぎて、1994年の欧州3カ月鉄道放浪旅の際には、彼の生まれ故郷であるフィゲラスと、彼がガラと暮らした海辺の街カダケスへも訪れた。また、2019年に夫とバルセロナを旅したときにも、フィゲラスへ行き、ダリ・ミュージアム(最高!)を再訪した。記録を見直して、感動を新たにする。ああ、ブログを移行して、本当によかった!






勉強会のあとは、ひとりランチ。久々に4P’sへ。料理を待つ間、テーブルの脇に置かれた「ディクショナリ」を開く。これは、4P’sの世界観や哲学を知るガイドブックのようなもの。食材の産地、生産者のストーリーなどが美しい写真と共に収められている。Gourmet Garden, Green Apron, Araku Coffee…と、我が友人知人らの姿も見られて、とても興味深い。
また、店舗を創造する建築の過程も興味深い。インドにおいて、「箱(店舗)」を作ることがどれほどたいへんなことか、痛いほどにわかるだけに、写真の向こう側にあったストーリーを思い出しつつ、しみじみと見入る。
これは、「ディクショナリ/辞書」(言葉の意味を説明)というよりは、「エンサイクロペディア/事典」(さまざまな科目の知識を説明)と呼んだ方がいいのではないか……と思える内容の豊かさだ。
店舗誕生の背景を知ると、壁やテーブル、食器、ナプキン、料理……と、取り巻く全てを見る目が変わる。
ともあれ、おいしいランチであった。ごちそうさま。







[Barcelona 09] ダリの故郷で超現実の芸術世界。そして卓越の昼餐。
仏教も関わる牛乳の歴史。インド乳製品を巡る食文化の断章
近々、バンガロールにオープンする日本人経営のピザ・レストランPizza 4P’s。試食会へ。
遂には、ソフトオープニング。日本人経営のピッツェリア「4P’s」でディナー
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