インド百景 2021-2025

天竺の、風に吹かれて幾星霜。ライター坂田マルハン美穂が、南インドのバンガロール(ベンガルール)から発信

今回のデリー旅の目的だった第4回インド日本フォーラム。今年もデリーのインペリアルホテルで、12月7日、8日に開催された。これは米国アスペン・インスティテュートを母体とするAnantaセンターと、インド外務省共催のクローズド・ドア形式の催しで、我々夫婦は3度目の出席となる。

一昨年の林外務大臣の来印に続き、今年は茂木外務大臣が来訪されるとのことで、実は楽しみにしていたのだが、残念ながらヴィデオ・メッセージのみだった。高市首相が就任直後から幾度となく口にされている「自由で開かれたインド太平洋(FOIP: Free and Open Indo-Pacific)」に向けた日印の戦略的パートナーシップの重要性などが語られた。

ジャイシャンカル外務大臣や小野啓一大使によるスピーチなどを経て、今年もまた2日間に亘り、10のセッションが展開された。日印の経済安全保障問題にはじまり、半導体における協調、サプライチェーンの連結強化、原子力エネルギー、二国間協力、デジタル秩序の未来、新エネルギー戦略、防衛イノヴェーションと共同開発、日印人的資本の未来、貿易と投資の潮流……。 

毎年のことながら、専門外の話を聞き続けるのは非常に労力を要する。予備知識がないセッションに関しては、英語はおろか日本語ですら理解に窮する。しかし一方で、参加者との会話を通して学ぶことはとても多く、機会を逃がすのは惜しい。コーヒーブレイクがもう少し長ければいいのに……とも思う。

 

初日の夜は、日本大使館公邸での晩餐会に招かれた。夕闇に浮かぶ、その建築物の見事な瓦屋根に圧倒される。車寄せに配された菊花の鉢植え、月を背景にした甍の波、玄関の菊の御紋に心揺さぶられる。会場では、来賓と語り合い、日本酒や和食をいただき、満たされたひとときであった。

わたしは、2011年9月に東京で開催された「日印グローバル・パートナーシップ・サミット」に出席した。森喜朗元首相をはじめ、鳩山氏、安倍氏、菅氏、野田首相……と歴代首相が勢揃いし、両国から数百名規模の政財界トップが集まる、まさにスケールの大きな日印合同のイヴェントだった。あれから14年が経過した今、当時の記録を読み返しつつ振り返るに、あのころ描かれた華々しいヴィジョンが、どこまで具現化しているのだろうという疑問が沸く。

2025年現在、日本企業のインド進出は過去最高を記録し、拠点数は5,000カ所を超え、営業黒字見込みは約77%で世界最高水準だという。また従来の自動車偏重からEV、半導体、AI、再生可能エネルギー、金融分野へと投資対象がシフトし、中国に次ぐアジア第2の成長エンジンへと確実に移行しているようだ。

一方で、課題が多いのもインド。税制や許認可の煩雑さに加え、人件費の急騰、高い離職率、遅延が当たり前のインフラストラクチャー、通関の問題、財閥や家族経営特有のガヴァナンスなどは、日本企業が最も苦戦するポイントだろう。また、意外にもトップの意思決定が早い傾向にあるインドと、時間がかかる日本企業のギャップも、双方の溝を深める一因になっているように思う。

演壇、テキストの画像のようです
‎演壇、‎、「‎ب Dheice enal AMtaira ananla la centre Indja Indja TTHE ι Joyan FORUM 7-8 December 2025 t New Delhi‎」というテキスト‎‎の画像のようです
テキストの画像のようです

今回、日本の中小企業の技術が活かされる潜在的な市場があるにも関わらず、インドにおけるビジネス環境(現場)が日本とは著しく異なる「ハードルの高さ」を訴える方の声は、切実だった。望まれていた公的資金援助もさることながら、官民一体となって、「インド進出徹底ガイド」的なものを作り、広く共有することはできないものだろうか……と思う。

ビジネスの側面だけでなく、インドのライフスタイルや文化、慣習、そして歴史。せめて1991年にインドが市場開放して以降のマーケットの趨勢など……。

どんなにシンクタンクや政財界のトップクラスの人たちが交流し、有益な情報を交換しあっても、現場に反映されなければ意味がない。インド進出を計画している大中小の企業。トップから枝分かれして伸びる「現場」。現場すなわち第一線で暮らし働く駐在員やその家族が、この国を理解し受け入れ、健全な環境で任務を遂行してこその、希望ある日印の未来だと思う。

照明器具、テキストの画像のようです

たとえば、「日印ビジネス/文化交流インスティテュート」のようなものが創設され、現実的な情報が随時更新され、実践的な「視察旅行」が企画され、若者らの能力と先人らの知恵を共有するなど。

「インドはハードルが高い国」に違いないが、ハードルの場所やその高さをあらかじめ知っていれば、乗り越える方法は編み出せるはずだ。言うは易し。超超超微力でも、この先、わたしにできることは、ないだろうか……と、いつものように一抹の思いを脳裏に駆け巡らせ、閉会式を迎えた。

ボタンの画像のようです
1人以上の画像のようです
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、「Thd Thdja Jayarn in India THE HE a Joy RUM 7-8 December 7-8Decemhar2025 2025 Fm」というテキストの画像のようです
照明器具、演壇の画像のようです
演壇、、「EMBASSY EMBASSYOFINDIA OF INDIA TOKYO Emba Emb」というテキストの画像のようです
1人以上、照明器具、演壇、テキストの画像のようです
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、「Sep. Sep.2011 2011」というテキストの画像のようです
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