インド百景 2021-2025

天竺の、風に吹かれて幾星霜。ライター坂田マルハン美穂が、南インドのバンガロール(ベンガルール)から発信

MUSE INDIA / HOMEPAGE

✈︎ 過去ブログ/2005〜2025

  • インドと日本の文化交流を目的に、2010年にバンガロールに誕生したLotus and Chrysanthemum Trust(LCT)。外交、ビジネス、文化……と、日本との縁(ゆかり)が深い人たちによって創設された非営利団体だ。

    以来、茶道、華道、伝統芸能、食文化……とさまざまなテーマでの催しが開催されてきた。パンデミック以降はオンラインでのトークやセミナーも活発となっている。

    わたしは昨年、理事の一員として関わることになり、昨年9月にはオンラインで「からゆきさん」に関するトークを行った。しかしながら、実際にメンバーが揃う場に参加する機会はないままだった。一昨日、多くの理事が一堂に会するランチに、初めて参加した。

    創設メンバーである元外交官のパスカル・アラン・ナザレス氏が退会される伴っての集い。最新刊のご著書『HISTORICAL PERSPECTIVES: ILLUMINATING MINDS ON BLUE WATERS』をいただいた。

    これは、ナザレス氏が、1995年から2018年にかけて、クルーズ船での航海中に講演した内容を基にしたエッセイ集だという。アジアと欧州の幅広い歴史をテーマに、20の講演が収録されているとのこと。ナポレオンに見る軍事的な勝利と、マハトマ・ガンディの非暴力に見る精神の力との対比など、ナザレス氏の平和主義が根底に流れているという。

    船旅をしながらの講演とは、なんとも優雅な教授の場であろう……。まだまだ絶賛内装工事中で、引きこもりの日々が続いている我が身。

    ああ旅情!

  • 浦島太郎のような気分だ。久しぶりに、ブリゲード・ロード界隈を歩く。ずっとこの街に住んでいるのに、5年前よりも、10年前よりも、初めてバンガロールへ旅行に来た2003年に見た情景のほうが、鮮明に蘇る。

    記憶の構造、ミステリアス。

    一昨日は、ミーティングのために、市街中心部にあるコワーキングスペースWeWorkを訪れた。他のWeWorkには何度か訪れたことはあるが、ここは初めて。人々の姿。取り巻く情景。改めて、この国のライフスタイルの変貌ぶりが、心に刺さる。

    20年前の11月。この地に降り立ち、夫がオフィスを立ち上げるべく拠点を探し回った。コワーキングスペースなど夢の夢。快適なレンタルオフィスなど存在せず。ぼろぼろの「貸事務所」や、店舗の一隅や、ホテルの一室など……。東奔西走しながら拠点を探し回った。

    ニューヨークやワシントンD.C.、ベイエリアの、快適かつ潤沢なスペースのあるオフィス空間で仕事をしてきた夫。カニンガムロードの中心で、絶望的な表情で空を仰いでいたときのことを、思い出す。かわいそうだったな。

    嫌がる夫を説き伏せてまで、なぜわたしはインドを目指したのか。絶大なるわがままだったのか。自分とて、インドが好きだというわけではなかったし、移住後も、相応の苦労はあった。

    しかし、自ら望んで来た以上は不満を言えず。禍福はあざなえる繩の如く、歳月を積み重ね、気付けばここが終の住処となっていた。

    自らをして、「先見の明があった」などと嘯(うそぶ)いてはいるけれど。それもこれも、自分では説明のつかないカルマ。定められた宿命のレールを、歩いているだけなのだとも思う。このような心境に陥ることこそ、歳を重ねた証拠かも知れぬ。

    ともあれ、与えられた、わが路線上から見える情景を、なるたけ、楽しみたい。

    打ち合わせのあと、久しぶりの一人外食ランチ。昔はよく一人で街を歩き、一人ランチを楽しんだものだ。

    ふらふらと歩いた末にたどり着いた火山ラーメン。店頭で麺を打っている。試してみよう。鶏ガラスープのラーメン(豚骨はない)と餃子のセット。なかなかに、おいしかった。

    🇮🇳インド彷徨 INDIA JOURNEY 2003

    http://www.museny.com/mihosakata/album-03india0.htm

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  • 現場監督の日々は続く。ターゲット、5週間。

    「無」→「創造」は、まだ楽だったということを、今更気づく。

    「破壊」→「無」→「創造」に至る前半の、タフなことよ!

    もう、詳細を記す気力はない。

    フロアの張り替え、壁の塗装、カーテンの付け替えも一気にすませるつもりだったが……。

    ……。

    気分転換に、朝の果物の写真など。

    マンゴーの季節は終われども、何かしらの旬を食べている。

    カシミールのサクランボが、かわいくておいしい。

    フレンチトーストを焼く。普通のバナナも焼く。蜂蜜をかけて食べる。

    おいしい。

    がんばろう。

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  • 欠けたコンクリート。

    窓から忍び込んだ猫の足跡。

    波打つ壁に落ちる朝の光。

    もはや、アートだ。

    ……犯人は、わたしです 。

    (by CANDY改めジャイ子)

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  • 延々、終わりが見えない渦中にあるときには、時の流れが歪み、まとわりつくように思う。

    旧居の5分の4のバスルームズ工事は、それなりに進み、明日からは少しずつ、「タイル貼り」が始まる。1カ所でも稼働できるようになれば、残る5分の1の破壊工事を開始できる。怒涛は巡る。

    工事現場に明るい人ならば、現場写真の異様な情景に言葉を失うだろう。洗練されたサニタリーブランドで知られるスイス製、GEBERITのトイレタンク。それが、レンガに包まれ、セメントを塗りたくられ……。

    紀元前4000年以上前に、古代メソポタミアで誕生したとされるレンガ。その後、インド界隈にも伝わり、インダス文明時代の建築物に用いられてきた。以来、現代に至るまで、インドの建築において「レンガ」は不可欠だ。このような作業風景を見ていると、過去と現在が共在していることを実感させられる。

    ここは遺跡か! と突っ込みながら、日々を過ごしている。

    ともあれ、これでうまく仕上がるのだ。我が家の新居も、「高品質な」レンガが多用され、うまく仕上がっている。そもそもわたしはレンガが好きだからこそ、新居にTotal Environmentというデヴェロッパーを選んだのだ……という話はさておき。

    🍪

    昨日は、久々に日帰りで新居へ。お掃除ロボットらの力を借りつつ掃除をし、久々に「整った空間」で穏やかにランチ。午後はゲスト2名を迎える。

    1枚目の写真は、昨日はじめてお会いしたSARAさんと彼女の手作りクッキー。オーストラリアのシドニーで生まれ、日本に育ち、成人して再びシドニーに戻り、そこで出会ったバンガロール出身のインド人男性と出会って結婚した彼女。バンガロールを拠点に近々、日本風カフェの「IKOI TOKYO」をオープンするという。

    起伏に富んだ彼女のこれまでをお聞きしつつ、お土産にいただいたクッキーを味わいつつ(上品な味わいで、とてもおいしい!)、インドの飲食事情などを軽くお話し……するうちにも、ミューズ・クリエイションの古株メンバーSHINOさん来訪。

    一昨日、ここでも告知した通り、ミューズ・クリエイションは8月に『壁画交流プロジェクト』を実施する。最終日には「日本まつり」を開催し、資金調達を兼ねたチャリティバザールを行う。現在、販売する手工芸品を作るための「手芸部」や、ダンスや歌を披露する「エンタメ部」を設け、有志と共に、じわじわと活動をしているところだ。

    ダンスの練習をしに来たSHINOさん。せっかくなのでSARAさんも誘い、地下の多目的すぎるホールで軽く振り付けの練習。今回、2曲を踊る予定で、一曲はミューズ・クリエイション創設直後から踊っているJAI HO!。もう一曲は……秘密😄

    いろいろと書きたいことがたくさんあるのだが、現場監督もせねばならず、今日のところはこの辺で。「IKOI TOKYO」がオープンした暁には、ぜひとも足を運び、ここでもご紹介したい。

    ✋募集

    バンガロール在住の方で手芸やアクセサリー作りが好きな方、チャリティバザールで販売する商品作りに協力していただけませんか? 写真にある通り、材料は山ほどあります。

    ちなみにすてきなハンドブロック・プリントの布は、友人のSonaliが寄付してくれたもの。彼女のブランドSpring Rhythmのすてきなファブリックです。バッグやランチョンマットは、すでにメンバーが作ってくれたもの。チャリティバザールで販売します。

    このほか、コットンパールやアクセサリー作りのパーツ、道具などもあれこれあります。💃エンタメ部への参加も歓迎です。ご興味のある方は、坂田までDMください。

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  • 今、Muse Creation のWhatsAppコミュニティでシェアしたメッセージを転載します。

    みなさん、こんばんは。坂田マルハン家の旧居は、現在、バスルームズの絶賛改装工事中で、主寝室以外はすべてブルーシートに覆われて工事現場状態。この2週間というもの、轟音やら埃やら、セメントやらなんやらでたいへんです。

    インドの家屋の構造はご存知の通り「インダス文明?」と突っ込みたくなるような点もあり、想像はしていたものの、げんなりするほどの荒れっぷり。作業員たちが帰りて夕方、メイドもすでに帰宅後にて、今日も今日とて箒やモップで掃除をしつつ「ハードシップ手当て、くれ!」と心で叫びつつ、「自分、駐在員やないやろ!」と突っ込みつつ、額に汗して働いておりました。

    ああ。長い前置き。

    でもって、さきほどビールを飲みつつ、Youtubeを開いたら、この動画が目に飛び込んできたんです。Youtubeに心を読まれていた模様。みなさん、ご存知ですか? ケツメイシの「海外駐在員への唄」。

    過去29年。米国で、インドで、多くの駐在員やその家族の方々と関わってきました。このMVを見つつ、歌を聴きながら、出会った多くの方々を思い出しつつ、号泣……😭  みなさん、たいへんなこともおありかと思いますが、がんばってください……と思ったので、この動画をシェアします。

    🍻このバンガロールのクラフトビール(Geist, American IPA)かなりおいしいです!

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  • この8月、ミューズ・クリエイション(NGO)は日本とインドの子どもたちによる壁画交流プロジェクトを非営利で実施する。インド移住以来、大小のイヴェントやバザール、展示会を実施してきたが、今回は従来とは異なる経緯だ。

    わたしは大学3年のとき、図らずも大学祭実行委員長を引き受けた。実行委員会結成から大学祭当日に至るまでの約半年間の活動は、その後の自分の人生に、大きな影響を与えた。

    今回のイヴェントも「図らずも」から始まったが、すでに有意義な過程を進んでいる。遍く物事、「結果」だけではなく「契機」や「過程」が大切だ。その事実を共有するためにも、長くなるが背景を記録する。

    【概要】

    壁画交流プロジェクトは、横浜在住の画家、西森禎子氏が主宰するICFA(国際児童親善友好協会)からの依頼を受けて運営するものだ。

    日本からは、子どもたち7名を含む11名が来訪、バンガロールのEKYAスクールByrathi校の子どもたち20数名と共に、5日間かけて巨大な壁画を完成させる。8月10日(日)には、壁画の完成を祝し「日本まつり」を開催。バンガロールに6校を擁するEKYAスクールの関係者やバンガロール在住日本人を招き、両国の文化や芸術を共に体験する場を創造する。

    西森禎子氏は、1968年から1972年までのパリ在住時に児童画の交流活動を開始。パリで伴侶となるアート・ミーム劇団パフォーマーの西森守氏と出会い、長女を出産。娘を負ぶいながら、命をテーマに描いた渾身の作品「ZEROの誕生」がサロン・ドートンヌに入選し、パリ国立グランパレ美術館に展示されるという経歴を持つ。

    彼女は日本帰国後も「ZEROの誕生」をテーマにした活動を継続。ICFAでは、過去約45年間にわたり、横浜、メキシコシティ、上海、サンディエゴなど世界各地13カ所で壁画交流を行い、多くの子どもたちに影響を与えてきた。

    【背景】

    昨年8月、わたしは知人からの紹介で、バンガロールへ視察旅行に来ていた西森氏と関係者にお会いした。当初はバンガロール入りされた翌日に、一度お会いするだけの予定だったが、その後、世界遺産のハンピを旅されたあと、帰国の途に着く途中で拙宅に立ち寄られた。

    数年前に他界された西森守氏から、インド、しかもハンピへ行くことを勧められていたという。インドの二大叙事詩『ラーマーヤナ』に登場する猿の神様ハニュマーンの生まれ故郷でもあるハンピは、わたしも大好きな場所。新居のホールに掛けている絵画はハンピの寺院を描いたものだ。

    半世紀以上「ZEROの誕生」というテーマで絵筆を握られてきた西森氏が、「ゼロ」の概念が誕生したとされるインドで、ぜひプロジェクト実現したいという。その情熱は、強く伝わった。もちろん、壁画交流プロジェクトの歴史や主旨にも共感を覚えた。

    「30mの壁と塗料、子どもたちのホームステイ先、そして一緒に絵を描いてくれる子どもたちがいれば……」

    お気持ちはわかるが、やすやすと引き受けられることではない。

    過去は、各国の関係者から招待される形で実現したとのことで、現地での経費はかからなかったという。しかし、今回のケースは異なる。バンガロールで実施するに際しての予算はない。

    正直なところ、迷った。しかし、やることになるだろうことは、心の隅でわかっていた。自分の心一つだ。今年は還暦を迎えることもあり、自分のライフを見直すべく仕事や旅行を減らしている。時間はある。

    この時機に巡り来たご縁。

    このご縁を未来に繋げるのも自分の役割かもしれない。ミューズ・クリエイションの一大プロジェクトとして実現しようと決めた。

    【始動】

    「30mの壁」を提供してくれそうな友人は数名いる。優先順位を決めかねていたある夜、クリスマスパーティで、EKYA Schoolsの校長であるTristhaに会った。グラス片手に挨拶を交わして直後、彼女に「30mの壁が必要なんだけど……」と切り出し、簡単に主旨を説明。即座に「Done」と彼女。その瞬間から、プロジェクトは動き始めた。

    年明けに企画書を作り、舞台となるEKYA School Byrathi校を訪問。関係者とお会いし、正式にの協力を得た。ミューズ・クリエイションが支援を続けているNew Ark Missionのすぐ近くに位置しており、空港にも比較的近い。個人的にも旧居と新居の間にあるなど地の利がいい。

    ホームステイはあらゆる側面においてリスクが高いため、EKYA Schoolsの系列であるCMR大学のゲストハウスを廉価で提供してもらえることになった。学校から車で15分程度と、これもまた便利なロケーション。これらを決める過程においても、学校関係者と日本とのご縁がいくつも明るみとなり、導かれていることを感じた。

    ところでわたしは、20歳のとき初めて海外へ飛び、ロサンゼルスで1カ月間ホームステイをした。その夏の経験が、我が人生にコペルニクス的転回を与えたがゆえ、ホームステイの有意義は理解している。しかし、流石にそのコーディネーションまでは責任を持てない。11人が一緒に過ごせる真新しいゲストハウスを使わせてもらえる方がありがたいと判断した。

    その後、ベンガルール国際空港のCEOであるHariと妻のYashoが拙宅へ遊びに来た際、資料を見せつつ主旨を説明。芸術と緑、テクノロジー、サステナビリティが調和した「ターミナル2」の見学ツアーを依頼したら、快諾してくれた。また日本航空便で深夜到着する一行のホテル選びを相談したところ、翌日には、空港敷地内唯一のホテルであるTaj Bangaloreを格安で提供してもらえることとなった。日本チームは全員女性だということもあり、安全性も重視したいところ。深夜の移動は避けたかったので、これも本当にありがたい。

    【結成】

    ある程度の方向性が見えたことから、ミューズ・クリエイションのWhatsAppコミュニティで声をかけ、実行委員会を結成した。22名の有志を得られたことから、『日本まつり』運営の可能性が広がった。当初は壁画の完成式典をしたいとの依頼だったが、せっかくの機会なので、わたしは『日本まつり』をしたいと思った。日本とインドの芸術や文化に関する展示や、ステージパフォーマンスなどを計画している。外部からの出店や出展を促すことで、ファンドレイジング(資金調達)をする狙いもある。

    5月中旬には、在ベンガルール日本国領事館より「後援」の承認をいただけたことから、フライヤーにロゴを掲載。そこから少しずつ、関係者への協力依頼を開始してきた。

    現在、友人Anjumの計らいにより、壁画で最も重要な塗料を「ASIAN PAINTS」から割引購入できることになった。壁画の肝となる塗料は、たとえ予算がかかっても高品質のものを選ぶべきだと思っていたので、とてもありがたい。

    数日前には、バンガロール日本人会からの協力も得られ、更には期間中、日本チームの移動を担うべく、「第一交通 DAIICHIKOUTSU」が車両2台の提供を申し出てくれた。インドと日本、双方から、この文化的な交流に対して意義を見出し、協調を得られていることを、心からうれしく思う。

    基盤は整った。

    必要経費を賄えるだけの資金調達は今後の課題だが、まずはバンガロール在住の多くの日本人の方々にこのプロジェクトを知っていただき、何らかの形で協調してもらえることを願っている。

    今後は、実行委員はじめ、周囲の方々の支援を受けつつ動く。個人的には、久々にステージパフォーマンスに参加するので「歌い踊る」練習を始めているところだ。🎤💃

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  • インドに暮らして20年。平穏すぎる、退屈だ……などという日が、ほぼない。もともと、退屈したいとは思わないが、少しくらいは平穏な日々が欲しい。しかし、続いてせいぜい2、3日。見事なまでに淀みなく、何かしらの「事件」が起こるインドライフ。言い換えればスリリングでエキサイティングな日常だ。

    ところで我が家には4猫がいる。全て元野良猫だ。長女のNORA姉さんが、2014年7月、我が家の庭を「自分の城」と定めて暮らし始めて以来、我が家の猫ライフが始まった。以降、長男ROCKYを敷地内のテニスコートの排水溝で、続いて次男JACKを地下駐車場で保護した。その間にも、数々の野良猫らと関わってきた。駐車場で暮らし続けていたインヤン&モカの避妊手術や里親探し、その他、夫がこっそり餌を与えている数々の野良猫の存在……。

    しばらく経ってのち、ある雨の日曜の夜。今度は目が半分、潰れたような状況で、ガリガリに痩せこけ、瀕死の状態だったCANDYを保護し病院へ連れて行くなどしているうちにも、家族となった。

    🐈

    かつては猫専用ブログを設けて記録をし、猫ライフをレポートしていたが、このごろは人間のことで精一杯。猫に関しては、時折、写真を載せる程度になっていた。そんな矢先の一昨日。数カ月前から駐車場に現れていた巨大なシッポの女子猫が体調不良に陥った。色合いはCANDYにそっくりだが、尻尾が立派。餌を与えるのは専ら夫とドライヴァーで、わたしは自宅の4猫のみ、世話をしている。

    インドにおいては、「野良動物に餌を与えるのは国民の義務」という、なかなかに衝撃的な事実がある。この件については、過去幾度となく言及してきたが、インドとはそういう国だ。動物保護を目的とするNGOも少なくない。ミューズ・クリエイションでもCUPAと呼ばれる団体を訪問した経験もあるなど、この件に関してもエピソードは尽きぬ。

    ともあれ、だ。その巨大なシッポの女子猫については、早いうちにワクチン接種と避妊手術に連れて行くよう、夫とドライヴァーに何度も伝えていた。しかし、切羽詰まらなければ動かぬ二人。結局、体調不良になってはじめて、「明日、連れて行く」ということになった。よりによって、絶賛内装工事中。野良猫の面倒を見ている場合じゃない。しかしながら今しかない。手術前の12時間は食事をさせられないから、一旦、籠に捕獲して、自宅のユーティリティエリアで一晩越させる。

    そして昨日、ドライヴァーがCUPAへ連れて行き、諸々の処置を終えて、数時間後に帰宅した。半分麻酔が残っている状態を見守り、トイレを準備し、食事をさせ、もぎ取られたエリザベス・カラーを諦め、引きちぎろうとする絆創膏を張り替え……という一連の作業は、もちろんわたしの仕事である。

    野良猫を世話すると愛情がわくので、本当はあまり関わりたくないのだ。CANDYだって、そもそもは飼うつもりはなかった。あんなにか弱そうだったのに、旺盛すぎる食欲で、みるみるうちに肥満し、CANDYなどという甘い名前とは真逆の、攻撃的な性格の女子に成長し、完全なるジャイ子である。

    ジャイ子の台頭により、我が家の猫世界の平穏は完全に破壊され、しばしばバトルが展開されることとなった。ROCKY兄さんだけが、誰とでも仲良くできる、いい子である。

    ゆえに、猫カフェなどで大勢の猫が同居しているのを見ると、本当に驚く。なぜこんな狭い空間で、調和を保てているのか、不思議でならない。我が家の猫らが穏やかだったら、何匹でも飼っていいのだが……。

    🐈

    シッポ女子はHINAと命名した。一番小さかったから雛。しかしすでに、かなりアクティヴで主張が強い。名前と実態が不釣り合いになる未来しか見えない。数日後、傷が落ちついたら、また駐車場に放つことになるが、数日間だけでも面倒をみてあげようと思う。

  • 火曜日から土曜日までの5日間。轟音と埃にまみれた日々に小休止の日曜日。「バンガロール軽音楽部」のライヴがホワイトフィールドのハードロックカフェで開催されるというので、またしても足を伸ばした。ブルーシートに覆われた旧居で過ごすより、外に出た方が気分転換になる。

    インド・スタンダードな爆音に血が騒ぐ。ほどよく冷えたビールがおいしい。ハードロックカフェといえばビーフバーガー。久しぶりにおいしい!

    ホワイトフィールド界隈にお住まいのミューズ・クリエイションのメンバーのファミリーも何組か来訪されていて、テーブルを移動しつつ乾杯🍻 

    「はじめまして」

    「お元気で」

    わずか数時間の間にも、渦巻く出会いと別れ。

    老若男女問わず、ご縁ある方と、束の間、笑い語らうもまた楽し。

    🥁

    ところで昨年。バンガロールに来訪していたハードロックカフェ創業者のアイザック・ティグレットの話を聞く機会があった。最後の写真は、そのときのもの。彼の人生、即ちハードロックカフェは、サイ・ババなしでは語れないということを知り驚嘆した。

    姿在りしころのサイ・ババは、1年の大半をプッタパルティで過ごし、2カ月ほどを、バンガロール東部郊外のホワイトフィールドで過ごしていたという。

    ホワイトフィールドのハードロックカフェとは、スピリチャル世界の延長線にある。その線上には、藤井風もいる。

    つくづく、インドは面白い。

    以下の記録、ぜひご一読を。

    🌏Love All, Serve All。Hard Rock Cafe創業者のアイザック・ティグレットが語るサイ・ババとインド。そして、藤井風のこと。

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  • 火曜に始まった4バスルームの破壊工事は4日間で一旦終了。轟音に包まれながら、家中に舞う埃を掃除しつつ、わたしの人生って、どうしてこうも、しばしば埃まみれなんだろう。

    新居の工事が完了した後も、近所の工事現場から流れ込む埃にやられ続けてきた。都度、安部公房の『砂の女』を思い出しつつ掃除をする。安部公房を大学の卒業論文に選んだときから、わたしは『砂の女』の宿命を背負ってきたのかとさえ思う。砂漠に憧れて、モンゴルを旅したこともあり。

    昨日からは並行して上下水道の配管取り付けも開始している。この作業はバスルーム(トイレ)工事の肝となる。いや、家全体の肝と言ってもいいだろう。この工事が不全だと「水漏れ→再びタイル破壊で補修」となる。ゆえに、信頼のおける職人に頼まねばならない。幸い、自分の仕事に自信を持っている風のマッチョなお兄さんたち。クロスフィンガー🤞

    1枚目の写真。すさまじき瓦礫の山。地下駐車場に一旦運び込まれた、我が家4バスルームの破壊の結果である。この場所を確保するだけでもドラマだったが、大幅割愛。これらをショベルで掬っては器に入れ、頭に載せて運び出すのである。家の中が埃まみれになって何ら不思議はない。午後6時に全員が撤収したあとは、埃を掃き、掃除機&モップをかける。メイドはすでに帰宅しているがゆえ。ジムに行く代わりにエクササイズをしているのだと自分に言い聞かせている。これだけ動いても、痩せることはないのがミステリアス。

    猫らが過ごす庭とのコントラストが強烈。

    それはそうと、ここ数日は、福岡の母のことも気がかりであった。水曜日の朝、ケアマネージャーさんから電話があった。LINEでのやりとりはしているが、電話がかかったのは初めて。緊急事態かと動揺しつつ、電話に出る。なんでも、母がマンションのエレベータで転倒したとのこと。ちょうど週に2回のケアセンターへ行くために外に出ようとしていたときだったので、そのままお迎えの車に乗りケアセンターへ行ったという。

    妹は仕事中で電話がつながらなかったこともあり、わたしの方に連絡をくれたことから、直後ケアセンターへ連絡をした。母が体操を目的として通っているケアセンターは、実家から車で数分の場所にある整骨院に併設されている。普段は体操のあとにマッサージなどをしてもらえるのがとてもありがたいのだが、今回は、本当に助かった。電話をしたところ、ちょうど診察が終わったところだった。

    到着してすぐにドクターが診てくれ、レントゲンを撮り、骨に異常がないことを確認、薬を処方してくれた。診察が終わったころ、妹が仕事を終えて迎えに行ってくれたので、一安心した。母は昨年も転倒し、顔をぶつけていたのだが、幸い軽傷ですんだ。今回も、打撲痛はあるようだが、自力で歩けている。骨は弱くないようで助かった。

    母は軽度の認知症があることから、1年半前に「要介護認定1」が下りた。一時帰国の際、諸々、試行錯誤しつつ、妹とともに環境整備をしてきた。週に2回のヘルパーさん来訪、そして週に3回のケアセンター訪問が実現し(途中に変更やトラブルなどもあったが)、ひとまずは安心できる環境だ。食事も前回の一時帰国時から「エフコープ生活協同組合(福岡)」のお弁当サーヴィスを利用開始した。

    いくつかのオプションの中から「良質のおかずのみ」のプランを選択。ごはんと味噌汁くらいは自分で作ってもらったほうがいいだろうと、敢えてごはんは除いた。わたしが滞在中に、味見を兼ねて試してみたところ、品数も多く、味付けもいい塩梅だ。このほか、10年以上前から利用している「九州産直クラブ」から毎週水曜日に食材が届くので、最低限の料理は自分でしている。さらにはときどき、妹からの差し入れもあるから、恵まれた環境だといえるだろう。しっかり食べることが元気の源になるので、引き続き、食欲は旺盛でいてほしい。

    昨今は、Uber Eatsも普及しているので、いざという時のためにインドからでも注文したいと思っていたが、スマートフォンのアプリをダウンロードできなかったので諦めていた。ところが今日、試しにデスクトップからアクセスしたら注文できた。テクノロジーに感謝だ。

    テクノロジーに感謝といえば、小型監視カメラ「Tapo」は本当に便利。実家の居間に設置しているので、いつでも母の様子が確認できる。設置した当初はプライヴァシーが……という話もあったが、今となっては、必要不可欠。1日何度かチェックして、食事や動きなどを確認する。「Tapo」に映った玉響(たまゆら)については、以前も記した。父はじめ、ご先祖様に守られています。我々。

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