インド百景 2021-2025

天竺の、風に吹かれて幾星霜。ライター坂田マルハン美穂が、南インドのバンガロール(ベンガルール)から発信

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✈︎ 過去ブログ/2005〜2025

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✈︎7日早朝2時45分バンガロール発の日本航空便で、昨日の午後、成田に到着した。約11カ月ぶりの日本だ。

数日前に記した通り、今回の帰国に際しては、日本における新型コロナウイルス感染症の水際対策情報が錯綜して少々混乱。日本人のわたしにさえわかりにくい内容で、4日遅れで入国する夫にとっては、さらにわかりにくい。

結論から言うと、バンガロールの空港で、チェックイン時に陰性証明書(もしくは指定のワクチン3回接種証明)の提示を求められたが、空港到着後は、アップロードが必要とされていたVisit Japan Webの当該ページの提示も不要。検疫を通過する際「熱や咳はありませんか」と尋ねられ、「ない」と答えたらスルーという、シンプルなものだった。

入国時の混雑を想定して、成田から福岡までのフライトは3時間以上の余裕をみていたが、結局、1時間早いフライトに変更したのだった。

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✈︎ところで今回、成田着陸時、稀有にスリリングな経験をした。この日、「追い風」が強く、8時間ほどの飛行時間が30分以上、短縮される様子だった。ところが下降体制に入ってのち、着陸を目前にして強風に煽られ、機体が大きくぶれた。その後、機体は左右にゆらゆらと翻弄され不安定に。

「このまま着陸できるの……?」と思った瞬間、機体が左に傾いたまま着陸。

この先の経験は、わたしの体感なので実際がどうだったのかはわからないが、自分の感覚を記しておく。

機体は大きく揺れながら、左に傾いたまま、左側の車輪だけで着地。思ったよりも軽い衝撃だった。しかし滑走路を走る機体は傾いたままだったので、右側に着地する時、大きくバウンスするに違いないと、瞬間的に座席の肘掛けを握って身構えた。ところが、右側の車輪が滑走路に触れるか触れないか、わたしにはわからないほどの速やかさで、今度はす〜っと自然に、再び離陸、上昇を開始したのだ。

「あれ? また飛んだ!」

と、乗客の一人がつぶやく声が聞こえた。

わたしは三半規管が弱いし、乗り物酔いもしやすい。しかしながら、気持ち悪くなるよりも先に、恐怖心と並んで「かっこいい!」という気持ちが起こった。そう。上昇する瞬間、「うわ、すごい!」と感じたのだ。

揺れているにも関わらず、あまりに自然な一連の動きだったので、わたしの隣の隣の席の女性は、寝たまま気づいていなかった。それはそれで、すごい。

結局、もう一度仕切り直しということで、成田上空を旋回し、やはり2回目もかなり揺れはしたものの、無事に着陸できたのだった。しばらくしてから、客席の随所で小さな拍手が起こったが、今、思い返すに、あれは盛大な拍手を送るべき、パイロットの腕前だった気がする。「ブラボー!」くらい言えばよかった。結果的に、予定通りの時間に到着したのだった。

✈︎今回のフライト。ギャレーへ水をもらいに行った時、フライトアテンダントの女性を話をした。彼女いわく、バンガロールがとても気に入ったとのこと。現在、バンガロール(ベンガルール)=成田間の日本航空直行便は週に3便のみ。ゆえに、バンガロールに数日滞在したという。あれこれと世間話をした。降り際、ドアが開くのを待つ間、彼女に「怖かったですね〜。でも、すごかったですね〜!」と声をかけたところ、

「わたしは30年、この仕事をしていますが、タッチ・アンド・ゴーを経験するのは、これが2回目です!」

「貴重な経験ですよ!」とのこと。

機長からは、着陸前にあらかじめ、タッチ・アンド・ゴーの可能性があることを示唆されていたらしい。パイロットは訓練時、その練習をたくさんするから、心配はないが、それでも稀有なケースだったということを教わった。

飛行機が着陸する時は、正面から「向かい風」が吹いているのが理想的だと言う。一方、難しいのは横風。滑走路が方向を変えられるわけではないから、そのときどきで変化する風向きを考慮して操縦する必要がある。

飛行機は離陸時と着陸時が難しいとは知っていたが、着陸時の困難の理由を、今回、切に体感できた。同時にこれは、パイロットの腕前が問われるのであろう。ちなみに、わたしはこれまで、忘れがたくもスリリングなフライトを、今回以外にも4回、経験している。それぞれ書きたいところだが、それぞれ話が長くなるので割愛。

ともあれ、無事に到着してよかった。夜、客観的に状況を知りたく、動画を検索した。多分、このような状態だったと思われる。
淡々と穏やかに、最低限の状況説明をされていたJK0754便(4月7日)のパイロット氏……。ありがとうございました!

✈︎状況が近いと思われる動画を発見。参考までに。

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