
今年もまた七夕がやってきた。我々夫婦の、出会記念日。
1996年4月。英語を学ぶため1年間の滞在予定で渡ったニューヨーク。語学学校の授業が終わって放課後、ブロードウェイ沿い、リンカーンセンターの向かいにあった真新しい大型書店、BARNES & NOBLEのスターバックス・カフェで勉強をするのが、当時のわたしの日課だった。
July 4th. 独立記念日の連休最終日。日曜の夜の込み合うカフェで、席を見つけられず、辺りを見回し、ひとつだけ、空いた椅子を見つけた。「ここに座ってもいいですか?」と尋ねた相手が、我が夫。あれから29年。
映画『ユー・ガット・メール (You’ve Got Mail)』の舞台そのままである。メグ・ライアンとトム・ハンクスである。詳細は割愛するが、まさにあの時代であった。
ニューヨークに渡った直後から、いや渡米前から、わたしの人生のルートは、インドに繋がっていた。
土曜の夜は、YPO主催のパーティーへ。ドレスコードはGatsby。米作家F・スコット・フィッツジェラルド原作の『The Great Gatsby』。わたしはロバート・レッドフォード主演の同作を若き日に観た。かつて毎年ニューヨークへ行っていたころ、リンカーンセンターの向かいのホテルから、レオナルド・ディカプリオ主演の同作プレミアが開催されているところを目撃した。そのときの様子は、ブログにも書き残している。インドの超人気俳優(大御所)アミターブ・バチャンが、この映画でハリウッド・デヴューを果たし、このプレミアに来た様子を激写
している。
さて、何を着て行こうか……と悩んだ挙句、2001年、デリーで結婚式のファンクション向けに購入したドレスを引っ張り出した。57丁目と七番街が交差するあたりにあった、カジュアルなドレスショップ。Made in Chinaの廉価なものだったが、丈もちょうどよく、シンプルで気に入り購入した。以来、3回ほど着たきり、ずっとクローゼットにぶら下がっていた。ストールは行方不明。黒いパールシー刺繍のストールを取り出す。ビーズが取れたりしているところもあったが、遠目にはわからない。着てみれば、悪くない。
会場はまさに『The Great Gatsby』を彷彿とさせるデコレーション。マンハッタンの摩天楼、そしてクラシックカー。1枚目の写真をトリミングしながら、あたかも天の川のような星雲が夜空に浮かんでいるのを見て、ハッとした。七夕の出会い記念日を目前に、ニューヨークでの日々が蘇る一枚だ。ちなみにシャネルのバッグ(マトラッセ)は、母から譲り受けた。30〜40年前のものだと思う。母も数えるほどしか使っていなかったはず。父が母に贈ったものであり、先日のVogueのハイティーに引き続き、家族のことをも、思い返す。
友人たちはみなそれぞれに、Gatsbyな雰囲気満点のファッションでとてもすてき。どこで見つけたの? とエピソードを尋ねるのもまた愉し。
我がドレスもまた、セクシーだと友人らに褒められる。結婚式のときに買った24年前のものだと言うと、より一層、褒められてうれしい。インド人女性は結婚後に大幅増量する人が少なくないから、結婚後も体重が増えていないと言うだけで、褒められるのだ。ちなみにわたしの場合、結婚したときが最デブであった。
それにしてもだ。今回、指摘されて初めて気付いたが……背中、むっちゃ広い。これを結婚式数日前のレセプションで着用し、初めてインドの親戚に会ったのかと思うと、冷や汗が出る。あのときは確か、妹に指摘されてストールで隠した気がする。でも、当たり前だが、自分では見えていなかった。今回、この写真を撮ってもらって、初めて知った。![]()
まだまだ封建的なファッションが主流だった2001年のインドで、これを着て親戚や近親者との顔合わせに参上するとは……。本当に、知らないって、恐ろしい。
2枚目の写真は、当時のもの。亡父も末期の肺癌を宣告されたあととは思えない元気な風情だ。来年は出会い30周年&銀婚式。久しぶりにニューヨークへ行きたいな……。















コメントを残す