インド百景 2021-2025

天竺の、風に吹かれて幾星霜。ライター坂田マルハン美穂が、南インドのバンガロール(ベンガルール)から発信

今週、我が家のドライヴァー、アンソニーは休暇を取っている。2017年、タミル・ナドゥ州にあるキリスト教徒の聖地、ヴェランカニで、彼は長男を不慮の事故で失った。以来、毎年、この時期は、長男の御霊に祈りを捧げるため、同地を訪れている。巡礼の旅先の、海辺で。大波に飲まれて戻ってこなかった長男。あのときのことを思い返すに、たとえ何年の月日が流れようとも、痛みが癒えることはないだろうと思う。

地図、テキストの画像のようです

ドライヴァーがいないので、午前中のミーティングはタクシーで、市街中心部の会場へと赴いた。正午に解散となり、次の予定は午後4時の歯科。ドライヴァーがいれば、一旦、自宅に戻ってランチを取るところだったが、昨日は久しぶりに、街を歩きたくなった。こんなことでもなければ、喧騒の街中を歩く機会はあまりない。

舗道の環境は悪く、排気ガスもなかなかに激しく、決して歩くのに適した街とは言い難いが、たまにはいいだろう。お気に入りの店に立ち寄りつつ、ひとまずはMAP (The Museum of Art & Photography)へ。気になっていたエキシビションを見学することにした。

毎週火曜日は入場無料ということで、フリーパス。コンパクトながらも、インドの新旧の芸術を体験できるこのミュージアム。日々の暮らしにアートを補給したいとき、気軽に立ち寄れるのがいい。

写真の説明はありません。
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一通り巡った後、最上階にある眺めのいいテラスでランチを取ることにした。昔はよく、市場調査や買い物で街に出ては、一人でランチを楽しんでいたものだ。このごろは何もかもがオンラインですむようになり、街を巡る頻度が激減した。

目前に広がるカボン・パークの緑や、UBシティのビルを眺める。こうして、ぼんやりとする時間を、このごろはすっかり、疎かにしていた。ノートを広げ、思い浮かぶことをメモしつつ、料理を待つ。バッグに入れていた本を広げることなく、ただ風を眺める心地よさ……。懐かしい。

パンデミック時代にデリヴァリーが普及したころから、急速に人気が伸び始めた(気がする)ミャンマー料理のカオソーイ(Khao Soi)を注文する。トッピングが楽しく、ココナッツ・ミルクがベースのスープが旨味を添えて、おいしい。

テキストの落書きのようです
‎メジャーポール、‎、「‎ॐ RADE MARE יו BELGIAN BELGIAN CONGO "P‎」というテキスト‎‎の画像のようです
、「CHITTAGONG. ITAGONG」というテキストの画像のようです
お粥の画像のようです
コーヒー、コーヒーカップの画像のようです

ミュージアムを出た後も、タクシーを拾わずに、界隈を歩く。新しくできたスーパーマーケットで人気のパンを眺めたり、このところ立て込んでいてご無沙汰しているブティックなどにも立ち寄りながら、ミュージアム・ロードへ。この界隈も、この20年間のうちに、ずいぶん様変わりした。

木の画像のようです

変わってしまったところが目につくので、変わらないところへ行きたくて、Indian Coffee Houseへ。かつてはMGロード沿いにあったこの店。コーヒーの街、バンガロールの歴史を映す老舗だ。メニューを見れば、かつてよりは値上がりしたとはいえ、他店に比べると安い。

バゲット、ライ麦パン、、「MILLED & BAKED DCANDIES ALEE E EMMER WHEAT SOUR DURDOUGH 0 ¥400/. 0 PULL ₹275/0 200g TISSUE BREAD AD CROISSANT A aAypoKи pody 325」というテキストの画像のようです
、「ರೆವೆಲ್ 梅 JATA REVEL TRAVE LINKS PVTLTO ರೆವೆಲ್ ಟ್ರಾವೆಶ್ 0o린) ಸ್ಮಮೇಟ್ ಲಿಮోಟోధ್ధా OVEN ಇಂಡಿಯನ್ ಕಾಪೀ ಕಾಪೀಹా. E.WCS.LTE .S.LTB ಸ್ INDIAN COFFEE R35ARB TRug, వౌ C.W.C.S.LTb. HOUSE INDIAN COFFEE HOUSE」というテキストの画像のようです

コーヒーの味は……わたしにとっては、あまり口に合うものではないのだが、この昔ながらの風情がなんとも言えず、いい。午後3時。仕事の合間の常連らしき男性らが、マサラドーサやトーストを食べている。とてもシンプルなそれらが、小腹が空いたときにちょうどいいボリュームなのだろう。

、「ATERING egetable table Cutlet asalaDose Dose Dose Butter Toast Jam Jam Cutlet ア日St MEALS Worker'sCo-O TheIndianCoffee MENA MENUCARD CARD SANDWICHES ucumber Sandwithch EGG PREPARATIONS Omlete 30- Tomato Mixed Omlete 2Eggs Egg 2Eggs 55- Scrambeled Egg Toast 2Eggs 60 Omiete Egg စေ- Boiled Egg Egg 35- EXTRA 45 40- ExtraRice Extra Rice 70- ExtraJam Extra Jam 40- ExtraButter Extra Butter Extra ExtraSauce Sauce ExtraPa」というテキストの画像のようです
写真の説明はありません。

薄っぺらいオムレツに塩胡椒をふりかける男性の、その手つきが慣れていて、いつも来ているのだろうな……と察せられる。

店内の、少し斜めに傾いた鏡も、檸檬色のテーブルも、水色の壁も、20年前のMGロードの様子と変わらない。過去の記録へのリンクを下部に記載している。ネット上の写真は色褪せず、18年前が、ついこの間のことのように浮かび上がる。

コーヒーカップ、コーヒーの画像のようです

Ulsoor ロードにある歯科までは、車で行こうと思っていたが、コーヒーショップを出たら目の前にメトロ駅。思えば、メトロが工事中の時に取材をし、その1年後に開通した時に一度乗って以来、利用したことがなかった。1駅先のTrinty Circleで降りれば、そこから徒歩数分で歯科だ。

久しぶりすぎて、トークンの買い方もわからず、窓口で購入。手荷物検査を通過して、電車に乗る。バンガロール・メトロの建設に当たっては、国際協力機構(JICA)が資金提供と技術支援を行った。まだ土木技師として現場を指揮をされていた阿部玲子氏に取材させてもらったこともあった。

写真の説明はありません。
1人以上、電車の画像のようです

何を見ても、何かを思い出す。

そして過去から教わることは、少なくない。これからも少しずつ、過去を紐解きながら、今、そして未来を見つめるインド・ライフを楽しもう。

◉紅茶よりも長い歴史。南インドのコーヒーを巡る物語と最新情報(2021年5月)

https://museindia-fuoes.wordpress.com/2021/05/28/coffee/

◉クリケット。MGロードで眼鏡にグラスに文房具。INDIAN COFFEE HOUSEで一呼吸。(2007年9月)

◉敬虔なクリスチャン一家。巡礼の旅先で息子が非業の最期。(2017年11月)

https://museindia-xrubv.wordpress.com/…/14/sorrowandgrief/

テキストのイラストのようです
テキストのイラストのようです
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