インド百景 2021-2025

天竺の、風に吹かれて幾星霜。ライター坂田マルハン美穂が、南インドのバンガロール(ベンガルール)から発信

MUSE INDIA / HOMEPAGE

✈︎ 過去ブログ/2005〜2025

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    昨夜、ようやく旅の最終地点、バリ島の高地に位置するウブドに到着した。滞在先は、町外れた村にある、緑に抱かれた小さな楽園だ。ここで4泊を過ごす。

    17日の深夜、バンガロールを発って以来、移動が多めの3泊4日だった。もっとも、訪れたい観光スポットは2つの寺院だけだったので、それ以外の時間はマッサージを受けたり、早めに就寝したりとゆっくりと過ごせた。とはいえ移動が多いのは、なかなかに疲れる。

    昨日の朝は、ホテルに隣接する人気のレストランでインドネシア風味が満点の朝食を楽しみ、ムラピ山に別れを告げてチェックアウト。2時間ほどのドライヴを経て、ジョグジャカルタ空港へ。国内線移動ながらもターミナルは国際線を利用。想像していたよりも大規模で過ごしやすかった。

    約1時間半のフライトを経てバリの空港に到着後は、夕暮れの街をやはり2時間ほどひた走り、ウブドを目指す。32年前に訪れたときも、やはり夜に到着した。インターネットもスマートフォンもない時代。薄暗く小さな空港で、宿が手配してくれたタクシーを見つけることができるだろうか……と心細く思ったことを思い出す。

    あのときは、ひたすらの暗い夜道を走った記憶しかないのだが、今では路傍に店が立ち並び、寂しさを感じさせない。
    当初、夫はウブドの街中にあるリゾートを予約していたが、旅の直前になって町外れのアユン川のほとりに「ファイブエレメンツ Fivelements」を見つけた。わたしは断然、のんびり過ごしたいと思ったので、ここでの4泊を主張したのだった。

    ファイブエレメンツとは、自然界を構成する「地」「水」「火」「風」「空」の五大元素のこと。アーユルヴェーダにおいても、この五大元素が基本的な概念だ。各元素の組み合わせにより個々人のドーシャ、すなわち体質が見出される。

    過去10年余り、毎年一度の恒例行事だったアーユルヴェーダグラムでのデトックス1週間。しかし、ここ数年は実施していないので、せめて数泊だけでも、心身をリフレッシュしたいと考えた。出される食事はヴィーガン。ヨガやマッサージをはじめとする心身を浄化するためのさまざまなセラピーやプログラムが用意されている。

    以前はアルコールが提供されていなかったらしいが、メニューを見るとワインやビールがある。わたしはビールで32年ぶりのウブド入りを祝す。

    あの一人旅が、遠くて近い。

    何もかもが、あのときに想像し得なかった未来としての現在。

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    夕暮れどき、プランバナン寺院を離れてホテルに戻った。

    西の空に夕日が沈むのを眺める。東の空に丸く輝く月が昇るのを見る。しばし部屋で休んでのち、再びプランバナン寺院へと向かう。今回、この地を訪れた最大の目的である『ラーマーヤナ』の舞踏を見るためだ。

    インド二大神話のひとつ『ラーマーヤナ』については、これまで幾度となく記してきた。北インドのコーサラ国アヨーディヤに生まれた王子ラーマ。王位継承の地位を追われ、妃のシーターと弟ラクシュマンとともに都を去る。

    ところがあるとき、シーター姫は、ランカ島(現在のスリランカ)に暮らす魔王ラーヴィナに誘拐される。ラーマとラクシュマンが二人でシーター姫を探す旅の途中、ハンピの岩山にて、頼りになるマッチョな男、ハニュマーン(猿の王様)に出会う。

    我らが暮らすカルナータカ州のハンピは、ハニュマーンの生まれ故郷で、わたしのお気に入りの寺院はラーマとラクシュマンが、ハニュマーンに出会った場所なのだ……ということは、先日も記したばかり。ちなみに日本の桃太郎は、この『ラーマーヤナ』に着想を得ているのではないかと思われる。

    インドから離れたジャワ島の古都にて、月光降り注ぐヒンドゥー寺院を背景に、ラーマヤナ舞踏を眺める奇縁。この夜のこともまた、定められていたのだろうかと思わされる幻想だ。

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    舞踏はコミカルな要素も見られ、子供も楽しめるエンターテインメントとなっていた。ハニュマーンの大暴れっぷりがハイライト。他の演者とは異なる独特の運動能力で、ダンサーというよりはアスリートの敏捷性だ。舞台に近い正面席を選んでいたのだが、ハニュマーンの「放火」による、盛大な花火の熱が伝わってきた。

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    終演後は、お疲れな演者たちとの記念撮影タイムも準備されており、我々もステージへ。わたしはハニュマーン青年とツーショットをお願いした。

    「わたしたち、インドから来たの。あなたの故郷のある州に住んでるのよ」と伝えたが、理解されていなかった模様。

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    それはそうと、わたしはついつい落ち着きなく動いてしまいなことから、夫から「モンキー」と呼ばれることがある。それはないだろ、と思っていたが、この写真に、自分の中のモンキーを見た。🐒

    このハニュマーンとわたし、とても似ている気がする。お面すら被ってないのに。

    大暴れは控えて、もう少し、落ち着こう。

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    今は7月22日の朝。無数の鳥の鳴き声で目が覚めた。バリのウブドゥの町外れ、川のほとりの緑に包まれたリゾートに、昨夜、到着した。移動の多かった旅の前半を終えて、残る4泊は、この楽園で過ごす。32年前、初めてバリを訪れた日のことを思い出しつつの旅。

    すでに昨日までの出来事が、過去に流れ去ろうとしているが、忘却せぬようあと3回ほど、記録を残しておきたい。

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    ホテルの庭からも眺められたプランバナン寺院群。その姿は、バルセロナのサグラダファミリアを彷彿とさせる。彼方に見られた寺院だが、車でわずか10分足らずで到着。夕日を背に受けてまばゆい姿だ。

    寺院群の大半はヒンドゥー寺院のようだが、周辺には仏教寺院もあるようだ。寺院群の中核をなす最大規模のプランバナン寺院は、古代ジャワ最大のヒンドゥー寺院で、ユネスコ世界遺産にも指定されている。ボロブドゥール寺院と並んで、インドネシアを代表する遺跡だ。

    建立されたのも、ボロブドゥール寺院と同じ時期の8〜9世紀。その後、16世紀の大地震で倒壊し、放置されていたものが、19世紀に「再発見」されて、20世紀に修復が進められたとのこと。調査に関しては、ここもまた、ラッフルズの指揮があったようだ。

    再発見された当時、塔の上部は倒壊しており、石材は散らばっていた。石は周辺の家屋建築に使われ、彫刻品などはオランダ人居住者に持ち去られたとの記録もある。植民地時代お決まりの展開だ。

    曼荼羅に通じる正方形の敷地内には、3つの大きな祠堂と、その前に小さめの祠堂が鎮座する。大きな祠堂は、「トリムルティ(三神一体)」で、中央の巨大な祠堂はシヴァ神を、北側がヴィシュヌ神を、南側がブラフマーを祀っている。

    そして、それぞれの祠堂の前に、各神のヴァーハナ(乗り物)であるナンディ(乳白色の牡牛)、ガルーダ(炎の神鳥)、ハンサ(白いガチョウ)が祀られている。

    ハスの花を携えた、世界を守る方位神、ローカパーラの麗しく。「プランバナン・モチーフ」と呼ばれる、左右を聖木に囲まれたシンハ(獅子)の姿も美しい。

    真っ暗なシヴァ神の祠堂に入った瞬間、他のツーリストがシヴァ像を照らしてくれた。神々しい姿が浮かび上がる。
    インドでは、靴を脱いで詣るヒンドゥー寺院。土足のままでいるのが憚られて落ち着かない。いつのまにか、我が心身に、インドがすっかり染み込んでいる。

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    富士山によく似たムラピ山の西側に位置するボロブドゥール。思い出深き2泊の滞在を経て昨日の朝、車に乗り込む。目指すはムラピ山の南側に位置するプランバナン寺院にほど近い村。ジョグジャカルタを通過して、2時間あまりのドライヴだ。

    インドネシアの古都と呼ばれるジョグジャカルタとその周辺。車窓からの情景は、のどかな田園風景が続き、ノスタルジアを刺激される。豊かだな……と思う。わずか数日の滞在ながら、ここに暮らす人々の温厚な優しさに心が安らいでいる。のんびりと、穏やかに微笑む人々……。

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    途中でまたしても、バティックの工房に立ち寄った。ここでは染色の体験もできるとのことで、旅行者らしき人たちの姿も見られる。前回同様、店舗に並ぶ衣類は機械製品ばかりだったが、アートはどれも、この工房の手作り。この旅の思い出に、夫は『ラーマヤナ』のラーマ王子とシータ姫をモチーフにしたものを、わたしはボロブドゥール寺院と桜の花に似た木がモチーフの作品を買った。バンガロールに帰って、額装してもらおう。

    緑まばゆき田園に横たわる田舎道を走り抜け、鬱蒼と狭い山道を通過し、小高い丘の只中に立つホテルに到着。切り立った庭から見晴るかす景観のすばらしさ! ボロブドゥールからは富士山のように左右対称の山頂を見えていたムラピ山。ここからは火山の噴火を思わせる独特の姿で、富士山というよりは桜島。緩やかに、なだらかにのびる裾野が美しい。

    このホテルも夫が予約してくれていたのだが、彼もこんな眺望だとは知らなかったとのこと。彼曰く、プランバナン寺院に近いホテル候補は2カ所あったという。もう一つのホテルの方がラグジュリアスだが、こちらのホテルの方がレストランが有名だということで、食を優先した模様。確かにホテルの建物よりも、隣接するレストランの方がゴージャスで、眺めもすばらしい。

    遅めのランチを楽しんで、満たされるひととき。このまま昼寝でもしたいところだが、わずか1泊の限られた滞在。コーヒーを飲んで、プランバナン寺院へ向かうべく準備をする。

    今回のインドネシア旅。わたしは7泊するのだが、後半の4泊はバリのウブドでゆっくり過ごすので、前半の詰め込んだスケジュールはやむなし、なのだ。

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    A dreamy morning.

    The magnificence of Mt. Merapi, a beautiful active volcano!

    The beauty of the Prambanan temples!

    夢のような朝。

    麗しき活火山、ムラピ山の雄壮。

    プランバナン寺院群の麗しさ!

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    旅の途中は、書きたいことが募る。しかし夫との旅は、ひとりになれる時間が限られている。すでに今朝、ボロブドゥールを離れ、今はジョグジャカルタの近郊、プランバナン寺院にほど近いホテルに滞在している。
    今日の経験も色濃く豊か。しかしその前に、昨日の思い出を残しておきたい。

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    ボロブドゥールの仏教遺跡を訪れてのち、すでに心は十分に満たされていたが、ホテルへの帰路、二つの寺院に立ち寄った。そのうちの一つ、Mendut templeは、ボロブドゥールよりも古いとのことで、毎年、仏教行事の際には、世界各国から僧侶が集まるのだという。

    非常に小さな寺院ながらも、中に一歩足を踏み入れるや、静謐な空気に包まれる。三体の仏像、そして吸い込まれるような奥行きある天井。二人して座し、しばし、瞑想のひとときを過ごす。

    ところでこの日の我々は、結婚記念日ホリデーにふさわしく、おそろいのTシャツを着用。基本的に夫の服選びはわたしが9割方、担当している。Tシャツに関しては、日本土産のふざけたものが多数。このTシャツは、成田国際空港で購入した「ダルマ」柄。達磨の起源は、南インド。お隣タミル・ナドゥ州なのだ。……と書き始めると長くなる。

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    インドネシアの伝統工芸の一つであるバティック(ろうけつ染め)の工房に立ち寄る。しかし、衣類のほとんどが機械製品で、手染めの商品は主にアート作品と縫製していない布(マテリアル)のみ。夫のシャツは手染めの選択肢があったので、1枚、購入した。

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    ホテルへ戻る道すがら、ここボロブドゥール名物の「ルアック・コーヒー」の店へ。インドネシア語でコピ・ルアク(Kopi Luwak)と呼ばれるこのコーヒーは、稀少な豆だということで「最高級コーヒー」と位置付けられているらしい。実は以前、友人からお土産でいただいたことがある。

    これは、ジャコウネコ(ルアック)の排泄物、すなわち糞から未消化のコーヒー豆を集めて作られたコーヒーのこと。写真、手前のザルに入っているのがその排泄物。これをがっつりと洗浄すると、白っぽくオリジナルにほぼ近いコーヒー豆が出てくるというわけだ。

    コーヒーの味わいといえば……。少し癖のある風味、甘味と酸味がほどよくやさしく調和した味だ。とはいえ、個人的には南インドのモンスーン・マラバーの方が好きだな……と思いつつ、店内のサインを見れば、諸々の身体によいベネフィットがあるようだ。せっかくなので、豆を一袋、購入した。

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    さて、明日は今回の旅の最終地、バリへと飛ぶ。今日の出来事も綴っておきたいが、また明日、時間の合間を縫って残そうと思う。

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    インドネシアは、世界で最もムスリム(イスラム教徒)が多い国。信仰の自由がある国ながら、人口の87.2%、約2億人がムスリム、次いでキリスト教約9.8%、残る1.6%はヒンドゥー教ほか他の宗教とされている。そこにごくわずかの仏教徒も含まれているという。

    インドで生まれた仏教は、マウリア王朝以降、4世紀のグプタ朝の時期に隆盛を極めたが、しかしヒンドゥー教やイスラム教とのせめぎあいのなかで衰退してきた。インドネシアもまた、かつては仏教隆盛の時代があった。

    8~9世紀のシャイレーンドラ朝時代がそうだ。大乗仏教に帰依していたシャイレーンドラ朝の王によって建設された世界最大級のボロブドゥール寺院は、カンボジアのアンコール・ワットと並ぶ、東南アジアの貴重な文化遺産とみなされている。

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    ジャワ島中央部。いくつもの活火山に囲まれたケドゥ盆地の、小高い丘の上に建立された、「立体曼荼羅」の如き壮大なボロブドゥール寺院。

    5万個を超える安山岩のブロックが、セメント的な接着剤が使われることなく積み重ねられている。先日訪れたエジプトで見たピラミッドを彷彿とさせる基壇だ。全高は約35m、ほぼ正方形に近い基壇は一辺が約120m。内部空間を持たない6層の方形壇と3層の円形壇からなるピラミッド構造で、中央に大きな仏塔(ストゥーパ)が屹立している。

    この中央の仏塔へは、一般人が入場することは不可能で、回廊となった下部の各層を歩くことになる。ここはまた、三界(欲界、色界、無色界、あるいは地下界、人界、天界)を表しているという説もあるとのこと。

    回廊の壁にびっしりと施された2,672枚のレリーフには、仏陀の生涯やインドの説話が刻まれている。これらはインドのグプタ美術の影響を受けているという。また、独特な釣鐘の形状をした72基の仏塔には、仏像が1体ずつ、納められている。壊れたままにされている仏塔からは、まるで「入浴中」のような塩梅の仏像を見ることができる。

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    火山の噴火の影響で、この界隈は久しく人間の住まないジャングルであったという。ここが「再発見」されたのは1814年、19世紀になってから。シンガポールの創設者で知られる英国人のトーマス・スタンフォード・ラッフルズによって見出されたという。その後、荒廃した遺跡はオランダ人によって修復が進められた。

    ちなみにラッフルズは動物学や歴史学に強い関心を持っていたとのことで、自ら率先してジャングルを探検。今回、調べていて知ったのだが、世界最大級の花「ラフレシア」 (Rafflesia) は、彼の調査隊によって発見されたことから、ラッフルズの名にちなんでつけられたという。

    ボロブドゥール寺院は、昨今では、ユネスコにより修復工事や調査が行われてきた。結果、東南アジアの仏教建築の最高傑作とされ、1991年に、世界遺産として登録されるに至っている。

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    見学に際しては、あらかじめの予約が必要。寺院内の見学は1時間限定だ。入り口のオフィスで登録し、専用の草履をもらって履き替える。靴によって、遺跡を傷められないようにとの配慮だ。

    折しも昨年、天皇陛下がインドネシアを訪問された際に、ボロブドゥール遺跡を訪れたとのことで、草履に履き替えて見学なさっている様子がニュース動画に映し出されている。

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    今回、ボロブドゥールを知ったのは、今年3月。友人のYuko Chikusa Fujita藤田夕子さんと、娘の杜さんが、弾丸旅でバンガロールを訪れた際に我が家へ立ち寄ったときのこと。夫が夕子さんと話をしているときに、ボロブドゥールの魅力を力説されたとのことで、彼は今回の旅に盛り込んだ。このときに話が出なかったら、今回の旅は実現していない。
    昨夜、麗しき月夜を仰ぎつつ、「Yukoに感謝だね」と、夫がつぶやいた。本当に。夕子さん、杜さん、ありがとう!

    💖うれしい知らせを携えて、毎度、弾丸旅の母娘がバンガロールへやって来た!
    https://museindia.typepad.jp/2023/2024/03/mori.html

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    17日の深夜、バンガロールを発ち、インドネシアのバリへ飛んだ。ベンガルール国際空港からデンパサール国際空港まで、インディゴ (IndiGo)の直行便が就航していることから利用。しかし、国内線と同じエコノミークラスのみの小さめ機材で、同じサーヴィスにての約7時間のフライトは、かなりタフであった。

    18日午前中、バリに到着してのち、今度はジョグジャカルタに乗り換えて約1時間半。更に空港からボロブドゥールまで車で約1時間半の旅を経て、ようやく最初の目的地に到着した。近そうで遠い往路であった。

    今回の旅は、基本的に夫の仕切りである。当初はバリだけに滞在する予定だったが、以前、友人に勧められたボロブドゥールの仏教遺跡を見に行こうということになり、最寄りのジョグジャカルタ空港に降り立つこととなった。

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    滞在先は、ボロブドゥールの小高い丘の上に立つリゾート。界隈には他にもモダンで洗練された高級リゾートがあるが、わたしはサイトを一瞥し、絶景かつ伝統的な建築のこのリゾートを選んだ。ちなみに夫からは「ちゃんと写真を確認して比較して」といつも言われる。

    人に話すと意外に思われるが、わたしは旅の前に、旅先や滞在先の写真を入念に見ることを敢えてしない。インターネット以前にガイドブックの編集者をしていた者としては、文章のみで想像し、現場入りしたいという「古風な」願望がある。写真は参考程度にとどめたい。

    今となっては旅行の前に、あらかじめ写真を見て、その写真と同じ場所に赴いて、自分も同じ場所から写真を撮る……という旅のスタイルが一般的だ。しかし、欧米の昔のガイドブック(ミシュランやロンリープラネットなど)は、ほとんど、文章ばかりだったものだ。

    もちろん、当たり外れはある。しかし今回は、このリゾートを選んで本当によかった。初日、到着した直後は靄で見えなかった山が、翌朝はほんのりと、墨絵のように浮かんで見えた。富士山にそっくりの麗しい山! 標高2,930mの活火山であるムラピ山(Merapi)だ。その山の右手に、ボロブドゥール遺跡が小さく見える。朝日、夕日を眺められるすばらしいロケーションだ。

    食事はナシゴレンやガドガドなど、ローカルのお勧め料理を主に楽しんでいる。到着した18日は、我々の結婚記念日をささやかに祝す。2001年7月18日、蒸し暑いデリーでの怒涛な結婚式から、瞬く間に23年の歳月が流れた。二人こうして、今、共にいられることに感謝だ。

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