インド百景 2021-2025

天竺の、風に吹かれて幾星霜。ライター坂田マルハン美穂が、南インドのバンガロール(ベンガルール)から発信

MUSE INDIA / HOMEPAGE

✈︎ 過去ブログ/2005〜2025

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    🏏昨日は、インドの超絶国民的スポーツであるクリケットの、ワールドカップ決勝戦であった。多様性に富み、統一感が少ないインド世界において、クリケットはしかし「国民的スポーツ」と呼べるほどに、多くの人々が熱狂するスポーツだ。クリケット以外では、ホッケーやカバディも昔から人気があったが、それ以外のスポーツは、ほとんどマイナー。十数年前からサッカーやバドミントン、バスケットボールなど他のスポーツへの関心も高まり始めていた……気がするが、しかしクリケットの人気度には、未だ、遥か及ばない。

    とはいえ、昨今では、女性選手がバドミントンやレスリング、重量挙げ、ボクシングなどでメダルを獲得したことなども追い風となり、各種オリンピック競技やスポーツ選手の養成が活発化している模様。大企業がCSR(企業の社会貢献)の一環としてプロジェクトを立ち上げているケースなども見られる。

    ちなみに、ここカルナータカ州のハンピには、オリンピック選手養成のための一大施設がある。2年前のハンピ旅行の際に視察した記録(下記ブログ)を残している。また、我が家の空港に近い新居のすぐそばに、名バドミントン選手(女優ディーピカ・パドゥコーンの父親)と名クリケット選手による一大スポーツセンターもできるなど、ここ数年、クリケット以外のスポーツに対する関心度は高まりつつある。

    ⚽️そんな最中の昨日。かつてバンガロールに暮らし、ミューズ・クリエイションの活動にも参加され、個人的にも何かしらご縁のあった木米さんと約5年半ぶりにリアル再会した。彼は、COVID-19パンデミックの最中、わたしが100本以上も怒涛制作した動画のなかでも、特に力を入れていた「座談会動画」の2本に出演してくれている。そこで、彼のバックグラウンドなども語られているので、ご覧いただきたい。

    彼はバンガロールを離れたあと、カンボジアに移り、シェムリアップを本拠地とする「アンコールタイガーFC」というサッカー(フットボール)クラブにて、マーケティング関連の仕事に携わっていらっしゃる。
    今回ご一行は、「アンコールタイガーFC」に出資したチェンナイ拠点のインド企業への表敬訪問も兼ねた視察のために、インドへいらした模様。現在、「アンコールタイガーFC」は、カンボジア初のスマートスタジアムを建設中で、来年には完成予定だとのこと。インドのメディアでも関連記事が紹介されている。

    さて昨日の朝、チェンナイからバンガロール入りされ、そのまま我が家に近いスポーツセンターを視察(想像以上の規模に一同、圧倒されていた)、その後、我が家に立ち寄って、ランチを取りつつ数時間を過ごされたのだった。

    2015年に「アンコールタイガーFC」を設立、元サッカー選手でありオーナーでもある加藤氏とその御子息。
    カンボジアで「シャングリラ」というラーメン店(旭川系など)を4店舗、展開されている山川氏。
    IT関連ビジネスのコンサルティング会社を経営されている伊藤氏。

    そして、バンガロール在住、木米さんと親しい奥夫妻……。

    みなさんそれぞれのバックグラウンドが興味深いが、次のご予定もあり話し込んでいる場合でもなかったが、これもご縁。混沌インド世界のお話ししつつのランチタイム。ドリンクやサラダなどは準備して、あとはSwiggyのデリヴァリーでそれなりに賑やかな食卓だ。

    書斎のモニターでクリケットの試合を見ている夫(新居にはテレビがない😅)。そこに集う男子らの姿が味わい深い。

    書きたいことは募るが、とめどないのでこの辺にしておく。我が未踏の地、カンボジア。アンコールワットのあるシェムリアップへ、近い将来、訪れようと心に刻んだ。

    📷「アンコールタイガー」に因んで「虎」のポーズな一同。あと、木米さんとの思い出写真が味わい深いので発掘。師走の折り紙教室とか、とんこつラーメン研究会とか、ミューズ・チャリティバザールとか、お別れDJナイトとか……。楽しく遊んだ思い出ばかりだ。次はカンボジアで!

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    【木米さん登場のブログや動画】

    🍜「バンガロールとんこつラーメン研究会」始動。(2017/07/29)
    https://museindia.typepad.jp/2017/2017/07/tonkotsu.html

    🇯🇵師走の最中。なぜか折り紙スパルタ教室。そしてなぜか調理実習。(2017/12/03)
    https://museindia.typepad.jp/2017/2017/12/origami.html

    🇮🇳バンガロール 元在住者の座談会→駐在を経て、世界に羽ばたく①インド生活が人生に与えた影響/20代後半のある時期をバンガロールで過ごし、現在はカンボジア、東京で暮らす二人が、当時の経験や現在の状況を語る。(2020年9月)https://youtu.be/WqCjCR41wvw

    🇮🇳バンガロール 元在住者の座談会→駐在を経て、世界に羽ばたく②
    バンガロール駐在を経て、ハーバード・ビジネススクール (MBA)へ。タフで有意義な経験を重ねた米国での2年間と、アフリカを見据えた今後の展望を語る。(2020年9月)

    【サッカー&スポーツ関連のブログ】
    ⚽️オシム監督率いるJリーグ、バンガロールへようこそ!(2006/10/11)
    https://museindia.typepad.jp/blog/2006/10/post_3.html

    🏏クリケット。多様性国家が一丸となるスポーツ(2019/05/01)
    https://museindia.typepad.jp/library/2019/05/ckt.html

    🎾新居近くの一大スポーツセンターにて。久しぶりにバンガロール外食、美味。(2022/06/21)
    https://museindia.typepad.jp/2022/2022/06/sports.html

    [HAMPI 02] 鉱山に製鉄所、更にはオリンピック選手養成施設を見学(2021/10/09)
    https://museindia.typepad.jp/2021/2021/10/ypo.html

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    昨日、わたしが受けた研修は、ランチタイムを挟んで、10時から6時までの長丁場となった。米国発グローバル組織であるYPO。活動の肝となるフォーラム・ミーティングにおいて、モデレーターとなるためのリーダーシップ研修だ。わたしはパンデミックの折、オンラインでトレーニングを受け、現在モデレーターを務めている。しかし、異なる講師による、「対面での研修」は、オンラインとは異質で有意義だと思ったので、再受講することにしたのだった。

    さらに言えば、わたしは英語力はネイティヴの理解には程遠く、同じ時間に習得できる量が圧倒的に少ない。だから、何度受けても意味がある。参加者が違えば、その内容も変わるので、そこもまた有意義だ。とはいえ……! 内容の濃い研修を1日に7時間以上受けるというのは、なかなかにタフなもの。帰路の車中では疲労困憊だったが、一晩、熟睡して、今はすっきりしている。記憶が鮮やかなうちに、メモを見直し、特筆すべき事項を整理しておこう。

    この研修で学んだスキルは、あらゆる自分の身の回りの出来事に応用できる。米国で構築されたメソッドにつき、アジアの伝統文化や社会、倫理観に照らして、少々、違和感がある部分もある。それでもリーダーシップを取るに際しての心がけや、会社運営、家族関係、交友関係……と、多方面、ライフ全般の問題解決に役立つ。いい学びの機会を与えられていると感謝する。

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    1、2枚目の写真は、先週、新居に来訪されたゲスト。COVID-19ロックダウンで引きこもっていたころ、瞬間的に流行った👋CLUBHOUSEにて出会った愛子さんと亜子さん、そして愛子さんから日本語を学んでいるスシさんがいらっしゃった。インド仏教の哲学者でありシンガーソングライターでもある愛子さん、占星家でありヨガインストラクターでもある亜子さん、そしてバンガロール出身、米国在住で、やはり👋CLUBHOUSEを通して愛子さんと知り合い、流暢な日本語を操るスシさん。

    今回、スシさんが婚約式のために故郷へ帰省されているタイミングで、愛子さんと亜子さんをバンガロールに招かれたとのこと。お二人は、スシさんのご家族や親戚に歓迎され、毎日楽しまれた様子だ。

    1時半ごろ到着された3人。会話は多岐に亘って濃密で、間断なく続く。楽しい。時間は瞬く間に流れて日は翳り、気づけば時計は6時半を指している。時間の経過は主観的なものである……との思いを殊更に強く感じる昨今。特に、マルハン家に来訪されるゲストは、次の予定が決まっていない限り、長時間滞在がデフォルトだ。あっというまに5、6時間が流れる。ゆえに、「我が家は竜宮城なんだよね〜」という話をする。

    竜宮城の背景説明のために「浦島太郎」の説明をしたところ、スシさん曰く、 インドの二大叙事詩『マハーバーラタ』にも、酷似したエピソードがあるという。わたしは、もう一つの神話『ラーマーヤナ』を読んでいる時に、そのストーリーの構成、そして「猿を家来に鬼退治」といったエピソードをして「桃太郎の起源に違いない」と思ったことを話し、桃太郎のストーリーも語る。

    『マハーバーラタ』『ラーマーヤナ』いずれも超長編で、一般に目にできるのは簡略版となった書籍。スシさん曰く、『マハーバーラタ』においても、すべての書籍に記されているわけではないが、浦島太郎の物語設定に似た部分があるという。『Babruvahana』のタイトルで、カンナダ語(ここカルナータカ州の言語)の神話映画も作られているとか。わたし自身、まだ検証していないので断言はできないが、ともあれ、その話を聞いてまた、インドと日本の遥かな歴史の繋がりに感じ入り、遥かな気持ちになる。

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    「美穂さんがよく書かれている「南天竺の風」とか、「デカン高原の風」というのが、今回、よくわかりました。あ〜、この風だ〜って」と、愛子さんが、帰り際におっしゃる。そう。ここを吹く風は、単なる「涼風」と表現するには足らぬ、「南天竺」あるいは「デカン高原」と冠をつけずにはいられない、独特の、涼風なのだ。……と、わたしは思っている。そのことを、わかってもらえたことが、とてもうれしい。

    🍎

    ちなみに、愛子さんと亜子さんは、やはりパンデミック時代に作成していた「ミューズ座談会シリーズ」の動画に参加してもらっている。「手書き」に関して、有意義な会話がなされているので、ぜひともご覧いただければと思う。

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    🇮🇳🇯🇵人生を創るNOTE/「手書き」を語り合う/ミューズ座談会シリーズ ⑤/Clubhouseの「インド縁」で出会った方々と、初の対面@ZOOM

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    今日はこれから研修だ。朝10時から夕方5時までの集中コース。会場はOberoiホテル。少し早く到着したので、緑まばゆい庭を散歩。生い茂るレインツリー。色鮮やかな花……。最高に心地よい情景。さて、一日しっかり、勉強するぞ!

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    ヒンドゥー教のお正月、ディワリの前は、諸々立て込んでいたが、本番となる週末は、夫、そして4猫らと静かに旧居で過ごした。

    先日、アーティストの友人、JAYAの展示会で購入した絵画のうちの1点。空から大地を見下ろす情景がとても気に入り、新居の自分の書斎に飾るつもりでいた。しかし、先日も記した通り、この先まだ住まう「旧居にも愛を」と感じ、旧居に飾ることにした。

    2007年に新築(スケルトン)の状態で購入し、怒涛1カ月半で内装工事(家具造り込み)を指揮して創り上げたこの家。今でもパッと見は悪くないが、随所に不具合は少なくない。来年には部分的に改装したり、ペンキを塗り直す予定なので、それまでは中途半端な状態でもいいや……と思っていたのだが。

    その日を待っている間も住んでいるのだ……ということを改めて思った。そして、このお気に入りの絵を飾ってみたところ……。

    いい! 非常にいい!

    玄関を入った瞬間に、目に飛び込んでくる「鳥瞰」の絵画。

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    何事も、予定通りに進めばいいというものではない。寄り道や、思いがけない変更が、新たな視点を生むということを、この絵画の置き場所ひとつとっても、学ばされる。

    それは予定を変更した結果、先週末、旧居でパーティをしなければ、思い至らなかったこと。

    学生のころからの我が座右の銘、夏目漱石『三四郎』の「囚われちゃ、駄目だ」が響くこのごろ。年齢を重ねても、いや年齢を重ねるほどに、頑なにならず、フレキシブルでいたいと思う。その方が、多分、ライフが楽しい。

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    ◉2006年/旧居の内装工事を行った怒涛2カ月の記録
    https://museindia.typepad.jp/blog/new_home/
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    巨大国家インドを十把一絡げで語るべきではないことは重々承知。そのうえで趨勢を綴るに、インド社会は「子どもに対して寛大」であり、若い世代を支援する傾向が強い。

    家族の結びつきは強く、親戚や友人との社交も尊重される。インド社会のあり方は、渦中に身を置かねばわからない。だからこそ、わたしもそのリアルな一端を伝えるべく、日々こうして記している。

    インドは多様性の国だ……言ったところで、その実態を経験したことのない人間にとっては、言葉の概念が脳裏に浮かぶだけ。多様性の実体験が少ない大多数の日本人にとって、インド社会を具体的に理解するのは至難の業である。わたしとて、ここに住んで経験して初めて知ることばかり。

    インドには多くの宗教、言語、コミュニティがある。先祖から受け継がれた「自分たちの伝統を守り継承する」ための社交。あるいは、広く多くの人々と関わり合うための社交。インドでは、人々が交流して生きることが優先順位の上位だ。

    だから、仕事よりも、家族の病院に付き添うことを優先する。プロジェクトの進捗よりも、家族や親戚が集う宗教儀礼や祝祭を重視する。遠縁の親戚や友人の結婚式にも参席する。どんなに忙しくても、仲間とクリケットの試合を「他都市まで」あるいは「他国まで」見にいく時間を捻出する。

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    🇮🇳昨今のインド。起業家があふれ、スタートアップが急増している。その背景にはさまざまな要因がある。中でも大きな強みは「社交(ソーシャル)」を尊ぶ社会性だとわたしは思う。インドでは、大人と子供が会話をする機会が多い。週末ともなると、家族や親戚、友人たちが集まる。

    まずはみな、ソファーに腰掛け、あるいはドリンクを片手に立ったまま、語り合う。夕飯に至るまでのこの「語り合う時間」こそが、絆を育むひとときでもある。子供は大人の話を聞き、大人は子供の話を聞く。

    わたしの夫がときどき笑いながら話す。「僕は10歳のころが一番賢かった」と。子ども時代の夫は、大人と対等の話をするために読書し、勉強し、議論し、成長した。その過程において、進路を見極め、米国に留学した。そうして海外に出たNRI (Non-Resident Indian)たちは、世界各地で活躍する。

    年に何度かは母国に戻り、家族に会い、結婚式や宗教儀礼に参加する。彼らは、地球をぐるぐると飛び回る。
    🇮🇳夫がグローバル組織のYPOのメンバーになったと同時に、わたしも伴侶メンバーとなった。そして2017年にYPOでも肝となる「フォーラム」の活動への参加を開始した。月に一度、自分の属するフォーラムのメンバーと会い、定められたフォーマットに従ってミーティングを行う。

    我がフォーラムのメンバーであり、大切な友人でもあるチベット系インド人のDekyi。彼女のことは、折に触れて記してきた。数カ月前には、彼女の父君を拙宅に招き、わたしが在籍している「女性の勉強会」にて、語っていただいた。そのときのことは、以下のブログに記録を残している。

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    そのDekyiの長男であるKunzang。初めて出会ったときは、幼さの残る少年だったが、気づいたら心身ともに成長した青年になっていた。彼は、日本人駐在員の子供たちも通っているカナディアン・インターナショナル・スクールに在籍している。

    当初、学校の課題でビジネスプランを作ったのをきっかけに、実際に自ら起業、現在、日本でいう「ガチャガチャ」をバンガロールを中心に、インド都市部に展開するHAPPY TOPIAの創業者として「学問とビジネスの両立」を実現している。

    もちろん、彼は子どものころから怜悧にして魅力的な少年だった。しかし、彼に限らず、わたしの知るインドの子どもたちは、しっかりと大人と向き合い、自分を伝えることのできる人が多い。

    Dekyiから、折に触れてKunzangの話を聞いていたが、先日、YPOのイヴェントで会って仕事の話を少し聞いただけで、その成長ぶりに驚かされた。ちなみにイヴェントは、MITメディアラボの教授らを招聘してのAIに関するもの。このテーマもまた、思うところ多々あるが、専門知識がないので、ここでは触れない。

    MITといえば、Kunzangは進路相談をするために、やはりMITを卒業している我が夫に米国進学についての提言を仰いでいた。彼に限らず、昨今の若い世代は情報収集が容易くなったことで、精神的成熟が早い傾向にあるのは理解しているが、それにしても圧倒される。

    話が長くなるので、今日のところはこの辺にしておく。Kunzangには、近々インタヴューさせてもらい、具体的な話を聞きたい。以下の動画は必見。

    最後に、写真にある書籍「Consumer India: Inside the Indian Mind and Wallet」(2011年発行)。インド市場と消費傾向の変化を知るのに役立つ。1991年以降に誕生した「No Strings世代」と定義づけられる若者らこそが、昨今のスタートアップを牽引する世代だ。

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    ◉Kunzang Chawla / 12th grade Founder: Juggling homework & business meetings to create a fun place for kids & parents

    🙏チベットに生まれ、ダライ・ラマ法王14世の命を受け、亡命チベットの歴史と共に生きる友人の父の話を聞く。
    https://museindia.typepad.jp/2023/2023/08/tt.html

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    ヴァラエティ豊かなマッシュルームをはじめ、滋養と滋味に溢れたオリジナルの各種調味料などを販売しているグリーン・エプロン。わたしが創業者のNamrataと初めて出会ったのは、2018年、OWC(Overseas Women’s Club)が主催するクリスマスバザールにおいて、だった。かつてミューズ・クリエイションは毎年、このクリスマスバザールに出店、ステージではパフォーマンスを披露するなど、会場を盛り上げてきたものだ。

    人々で混雑する会場で、しかし、椎茸やマイタケ、オイスターマッシュルームなど、さまざまなマッシュルームを栽培し、販売しているのだというNamrataの話は非常に興味深く、印象に残った。

    その後、パンデミックのあとに開かれたNAMUのVegan Marketや、先日のA HUNDRED HANDSのバザールでも顔を合わせて、言葉を交わした。日曜日に訪れた際、ピンク・オイスターマッシュルームのキットを購入した。栽培に必要な条件は、ビニル袋の中ですでに完璧に整えられている。わたしは帰宅して、ビニル袋の数カ所にハサミの先で切れ目を入れ、日陰に置き、1日に数回、霧吹きで表面を潤せばいい。

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    火曜日に穴を開けて、水、木、金……とわずか4、5日でグングンと成長。特に金曜日の成長っぷりは著しく、台所に行くたびに、「わっ!」と目を見張った。そして、愛着すら湧いた。夫が「なんだか、食べるのが憚られるね」と言うくらいに。

    土曜日、そして日曜日、炒め物などにして食した。しっかりと歯応えがあり、風味のよいオイスターマッシュルーム。しっかり咀嚼しながら、しみじみと味わった。とても、おいしかった。

    自分で野菜を育てるのには、時間も労力も要するから、簡単にはいかない。しかし、このマッシュルーム栽培は、短期間ながらも、「食べ物を慈しむ」気持ちが育まれて、とてもいいものだと思った。子どもの食育の一環にもなるのではないだろうか。

    この記録を残そうと、グリーン・エプロンのサイトを開き、わたしがどんなサイトでも必ずチェックする”ABOUT US”のページを開いた。どんな企業であれ、団体であれ、どういう人がどんな思いで手がけているのか。それを知ることは最も大切なことだと思うからだ。

    創業の背景を描いたNamrataの文章に、感銘を受けた。彼女の眺めた情景が思い浮かぶ、情趣に満ちた文章だ。どうしても紹介したくなったので、急ぎ日本語訳した。ぜひ目を通していただければと思う。

    🌱GREEN APRON ~From Earth to Plate~
    https://greenapron.in/

    🍄以下、Green Apronの創始者であるNamrataの文章を日本語訳して転載する(一部省略)

    わたしは、食生活を慈しみ、重視するインドの家庭で育った。この家庭環境が、わたしの「滋養ある食べ物への愛情」を育んだ。我が家では、昔ながらのバター攪拌機を使ってバターを作った。バターだけではなく、あらゆる野菜由来のものを、家庭で作った。スパイスや穀物は、伝統的な砥石で挽かれた。ピクルスをはじめ、多彩な家庭料理が作られる様子を眺めながら、わたしは育った。

    4世代が一緒に暮らすジョイント・ファミリー(共同家族)の中で、わたしは新鮮で健康的な食べ物を食べる喜びを経験してきた。大家族の胃袋を満たすため、我が家の大きな台所には、いつもたくさんの料理があった。夏になると、テラスに白いシーツが敷き詰めらた。丁寧に手作りされたパパドを天日干しにするためだ。パパドとは、料理の前に食する、薄くて香ばしいスナックのような食べ物のことである。

    わたしは祖父が、果物屋や卸売市場から、果物を自ら手に取り吟味しながら買うのを見てきた。果物が大好きな祖父は、食事と一緒に果物を食べた。曾祖母は余った果物や野菜の皮を使って、栄養価の高い健康的な料理を作った。無駄なものは何もなかった。我が家を取り巻くすべての人のために、食べ物が用意されていた。テラスに集まる鳥も含め、訪問者が空腹になることはなかった。

    バター攪拌機、マサラ挽き器、麺棒、果物かご……目がほとんど見えなかった曾祖母の、しかし強い意志で調理される料理。白いシーツの上に干されたパパド……。これらは、わたしの原風景だ。

    やがてわたしは家を出て、生物科学と法律を学んだ。卒業後はインドでも有数の法律事務所で働き、さまざまな立場の人々と関わってきた。この期間、わたしは人々が食べ物に対して持つ個人的な経験についても知ることとなった。

    やがてわたしは愛すべき子どもの母親になった。わたしは、子どもに食事を与えるに際し、自分が幼少時に得てきた体験と、現代の食の知識を結びつけていることに気がついた。子どもに栄養価の高い食事を提供するために、自分の知識を活用した。この経験が、グリーン・エプロン創業の契機だ。グリーン・エプロンは、準備期間を経て、2018年4月から消費者へのアプローチを開始した。

    グリーン・エプロンは、多様な背景、文化、年齢層から集まった勤勉な人々で構成された恵まれたチームだ。この仕事を愛するわたしたちは、母なる自然が育んだ最高の食材を、多くの人に届けたいと願っている。
    愛をこめて。

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    数カ月前から徐々に再始動しているミューズ・クリエイションの活動。WhatsApp(日本でいうLINEのような存在)のコミュニティ/グループ機能を活用しつつ、情報発信や諸活動を再開している。今後のミューズ・クリエイションの方針については、すでに団体案内(企画書)を作成、関係者にシェアしている。

    昨今の、わたしの念頭にあるのは、未来。次世代への継承。若者向けセミナーは10年前から開始し、地道に自分の経験に基づく知見をシェアしてきた。しかし情報は蓄積し、沈澱し、浮かび上がる機会が少ない。模索は続いている。そんな中、10月よりミューズ・クリエイションにインターン生を迎えたことを契機に「いかに残すか」に取り組み始めている。

    Muse Creation(NGO)と、OKaeri Ventures(フィランソロピー/ビジネス)の両立も、今なら実現できるような気がしている。

    さて、WhatsAppのコミュニティに参加してくれている在留邦人及び日本に関心のあるインド人は、現在57名。全員が一気に顔合わせをするのは難しいので、先日のBBQ大会や、小さめの会合などを企画し、今後は従来のミューズ・クリエイションの活動を更に飛躍させる形を実現するつもりだ。

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    昨夜は、久しぶりにコックスタウン(バンガロール市街)の旧居にて、夫含め10名が集って宴を楽しんだ。昨年5月に新居へ移ったものの、まだ周囲のヴィラは工事中ということもあり、現在はウィークエンドハウス状態。とはいえ、ビジネスセミナーや会合、ゲストの宿泊の際などには新居にいることから、今のところは完全に二拠点生活を送っている。少々の不便はあるが、慣れた。車で片道45分から1時間なので、何かあればすぐに往来できる。

    ただ、大人数を招く機能を新居に移していたこともあり、パンデミックに入って以降、この4年近く、旧居のホール(リヴィングルーム)は、活気がなかった。昨日の朝、がらんとしていた空間に少し手を入れ、ゲストを迎える準備をした。

    10月の一時帰国以降、向こう1年間、金曜日はインターン学生への指導のために時間を取ることしており(この件については後日別途記したい)、ゆえに昨日も5時ごろまではそのための時間。

    その後、手早く作れる料理ながらも人気メニューの丸鶏のグリルや、サラダなどを準備。アペタイザーは、友人のSunetraが始めたケータリングのMy Table Storiesからいくつかの料理を注文した。以前も紹介したことのあるGOURMET CHEESE BOMBSに始まり、インドのストリートスナックでお馴染みのパニ・プリ(ゴルガッパ)、メキシカンタコスなど。いずれも、ワイワイと楽しみながら作り食べられるのがいい。

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    それと、最近人気のピザ店「Nomad Pizza」の「Traveller Series(出前部門)」からピザを注文。命名がいい。なにしろNomad(遊牧民/放浪者)という言葉に惹かれ、ゴビ砂漠に憧れ、北京からウランバートルまで36時間の無謀列車旅(1992年)を決行したくらいだから。

    食に関するビジネスが目まぐるしく変化/進化しているバンガロール。オーガニック食品事情も栄枯盛衰著しく。今回、初めて利用してみたサイトが、かなりよかった。Buy Direct From Local Farmersをコンセプトに、さまざまなオーガニック食品のブランド、業者が束ねられている。

    デリーではこの季節、街に出回る「食用ほおづき」を注文したところ、新鮮なものが届いた。サラダにトッピングしたら、みな初めて食べるということで、おいしいと喜ばれた。ちなみに最後の写真が、配達されてきたバッグ。見た目、決して美しいとはいえぬが、ノープロブレム。業者によって、パッケージなどは異なるが、ともあれ、試す価値はあるかと(バンガロール、ハイデラバード、チェンナイ)。

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    昨夜は、皆が帰宅した後、片付けを済ませて就寝。宴のあとの片付けは、楽しい時間を反芻するひとときでもあり、嫌いではない。身体は疲れていても、心が整理されるので、好きな時間だともいえる。

    そして今朝。目覚めて、すっきりと片付いたリヴィングルームを見た時、ハッとするほど「気」のよさを感じた。家が喜んでいるのが、如実に伝わるのだ。ここ数年、新居にばかり気遣っていて、旧居のメンテナンスを後回しにしてきた。空き家は老朽化が早いというが、家のそのもの、空間もまた、住む人の心遣いを欲しているのかもしれない。ここ数年の放置を反省した。2007年に構築して以来、気づけば16年余り。随所に不調が見られる旧居。来年は、きちんと時間をとって、リノヴェーションをしよう。

    🌱FARMIZAN
    https://shop.farmizen.com/Bangalore

    🌮My Table Stories
    https://www.instagram.com/my.table.stories/

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    ほぼ毎週火曜日の午前中に開催される女性たちの勉強会。このメンバーになって早くも1年以上が過ぎた。昨日は、メンバー宅で開催されたディワリ・ランチに参加した。

    北インドの伝統的な楽器、シタール(弦楽器)とタブラ(太鼓)による古典音楽の演奏。捉えどころなく浮遊するような音階。独特の旋律。その「音」には、季節や時間帯など我々を取り巻く環境、また喜怒哀楽などの感情が反映されているとのこと。

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    試しにシタールの奏者が、短い旋律を奏で、それが表現する感情や時間帯を「当てさせる」というゲームのようなことをしてくれた。わたしにとっては、「期待」「不安」「焦燥」といった緊張の音に聞こえるのだが、皆が一斉に「喜び!」と答えたのには驚いた。面白い。

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    ところで、京友禅サリーのプロモーターになったばかりだった去年のディワリ・ランチでは、白地に赤い芍薬が麗しい京友禅サリーを着用して参加した。今年は、着物デビューを果たそうか……と思っていたが、どうにも帯結びを特訓する時間的余裕がなく、断念。お気に入りのパールシー刺繍のサリーを久しぶりに着用したのだった。

    思い返せばこのサリーを購入したのは、ムンバイとバンガロールの二都市生活をしていたころ。ムンバイのKala Niketanという老舗サリー店で、2009年に購入したもので、すでに14年も経っている。このサリーを着たときの思い出もまた無数にあるが、中でもYPO主催のジャイプール旅で経験したロイヤルファミリーとの晩餐会が記憶に鮮やかだ。

    多くのテーブルが並ぶ中、我々のテーブルには、プリンセスの母君であるラジマタ (Rajmata)、即ち日本語で皇太后に相当する、現在のパレスで最も地位の高いお方がおかけになった。そのときの記録もまた、ブログにて克明に残している。

    わたしのパールシー刺繍に対する思い入れの強さについては幾度となく記してきたが、関心のある方にはぜひ、坂田の「衣と美のブログ」である「不易流行 〜インドのファッション&ビューティ〜をご覧いただきたい。ここにも記録が無尽蔵だ。

    ちなみに持参したバッグは、すばらしいパールシー刺繍のファッションを生み出しているAshdeenのムンバイ店で購入したもの。刺繍のクオリティが、わたしの着ているサリーよりも遥かに緻密で美しいことがおわかりいただけるかと思う。

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    👘今朝は早朝起床。2007年より15年以上、毎月インドをレポートしている「FM熊本」にて、「日本一時帰国の際の着物との出会い」や、来月中旬に新居で開催予定の「着物とサリーの比較展示会」についてを、熱く語った。去年の12月にバンガロールで、今年の1月にデリー宅にて「京友禅サリー展示会」を実施した経験をもとに、「ウォームアップとしての展示会」を開催することにしたのだ。

    その前に、着物の着付けの特訓だ。Youtubeを参考に、がんばろう!

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    [ラジャスターン旅 01@ジャイプル] ロイヤルファミリーとの晩餐会。皇太后と同席の幸運(2017/12/20)
    https://museindia.typepad.jp/2017/2017/12/jaipur.html

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    日曜日。JAYAの個展を訪れ、美味ランチをたっぷりと味わい、ほろ酔い加減で眠たい午後。そのまま帰宅したいところだったが、A HUNDRED HANDSの最終日。1度目はゆっくりと眺める時間の余裕がなかったので、再度、訪問したのだった。

    数多くの出店者が一堂に会する中。何度も顔を合わせてすでに親しい人たちがいる一方で、初めて言葉を交わす人たちもいる。このような場での買い物は、インド各地から訪れる売り手の人たちとの交流もまた、糧となり宝となる。商品の背景を知れば、同じ商品が際立ち異なって見える。それは広大無辺のインド世界と同じ。

    もう、何度となく紹介してきたお気に入りのココナッツ店。企業勤務していた彼は、数年前に家業を継いでココナッツオイルをはじめとする各種ココナッツ製品(試行錯誤で開発)を販売している。このココナッツオイルは、化粧落としからボディマッサージ、ヘッドマッサージ……もちろん料理にと、ありとあらゆる場面で役に立つ。今回、初めて彼のお父様にお会いした。

    わたしはほぼファウンデーションを使わないので、化粧落としを使わず、身体を洗う石鹸でざざっと顔も洗う。ゆえに石鹸は極力「使い心地のよい天然素材のもの」を選ぶ。このようなバザールでまとめ買いするのが常だ。今回は、かわいらしいモチーフが練り込まれた石鹸を購入。絵柄のあるものは着色料が使われているが、肌に負担のかからないものだとのこと。香りを演出するオイルはもちろん天然。あれこれと「嗅ぎ比べ」しつつ選ぶも楽し。

    天然木の廃材で作られた小さな家具は、すでに新居に2つ購入している。今回、また一つ、目が釘付けになった椅子を購入。チーク (Teak)、ニーム(Neem)、インド菩提樹(ピーパル Peepal)と、3つの木が揃った。

    その他、魅力的な出店者は数多あり書ききれず。ひとまずは、ごく一部の写真を残して今年のバザール体験を締めくくりたい。

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    10月初旬に日本へ一時帰国して以来、濃密な日々を過ごしてきたが、土曜の夜、妹夫婦を見送ってひと段落。わずか5泊6日、実質4日間の滞在ながらも稀有な時間を過ごせたのではないかと思う。「ご家族がいらしているの? ぜひお連れして」という感じで、無条件に歓迎してくれるインドの友ら。

    わたしにとってはすでに「当たり前のこと」となっているインドの社交の姿は、しかし一般的な日本人にすれば、慣れない習慣なのだということにも気付かされる。

    ともあれ、わたしは今、この社会に暮らせていることを、本当にありがたく思う。

    日曜の午後は、アーティストの友人JAYAの個展だった。会場は、数年前、市街北部にオープンしたThe Leela Bhartiya City Bengaluru。隣接するモールには訪れたことがあるが、ホテルは初めてだ。

    彼女も妹夫婦を招いてくれていたのだが、帰国の翌日だったので、夫と二人で訪れた。これまで何度となく紹介してきたが、わたしたちの新居には、彼女の作品が4枚ある。いずれの絵画も、購入したときに思い描いていた以上に、新居の空間になじみ、わたしの心を和ませてくれている。

    実はまだ、絵を飾られる「壁」の余白は各部屋にある。暮らしながら、調えていこうと思っていた空白。先日のA HUNDRED HANDSでは、チベットの絵画を1枚購入した。そして日曜日も、以前から気になっていたJAYAの絵を2セット、購入したのだった。

    夫もわたしも、以前から欲しいと言っていた絵。好みが一致し、ほぼ迷うことなく選んだ。

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    会場には、親しい友人や、久しく会っていなかった友人知人らにも会うことができ、話が弾む。ところで1枚目の写真は、友人のYashoとLakshmi。絵画の前に立つ2人の姿に目が釘付けになり、ポーズを取ってもらった。絵画とファッションが溶け込んでいる。本当にすてき。

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    その後、展示会場に隣接するダイニングで、サンデーブランチ。このブランチがまた、非常においしかった! かつて、ITCホテルの名インド料理店で女性初のシェフを務めていたYashoと、昨今のインドの外食産業の急伸についても語り合う。彼女の食に関する知識もまた、広く深く、ちょっとした会話からも学ばされることが多い。

    先日のTAJ WEST END にせよ、このホテルにせよ、ブッフェのクオリティがここまで上がるとは……と、感嘆することしきり。インドの食や食文化についても記したいことは多々あれど、追いつかぬ。

    さて、これから「女性の勉強会グループ」のディワリ・ランチに出かける。本当は着物で参上したかったが、まだ着付けを習得できておらず、サリーにて赴く。近々、Youtubeを見ながら着付けの特訓をせねば!👘

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    🎨JAYA JAVERI インドの自然や情景、歴史を刻む建築物……。やさしく慈しむように描く画家、ジャヤ・ジャヴェリの世界。

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