インド百景 2021-2025

天竺の、風に吹かれて幾星霜。ライター坂田マルハン美穂が、南インドのバンガロール(ベンガルール)から発信

MUSE INDIA / HOMEPAGE

✈︎ 過去ブログ/2005〜2025

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    旅に出る時の、唯一の寂しさは、我が家の4猫と離れること。しかしコチの滞在中は、随所で猫らと出会い、猫成分を補給できたので、適宜、心の平穏が保たれた。

    猫だったら誰でもいいのか? と思われそうだが、否定できない。猫と一緒に暮らし始めてからは、いかなる他所の猫にも、一定の愛情を感じるようになった。むしろ、コチで出会った猫らは、一様に人懐っこく、足元に擦り寄ってきてくれる。

    「ただいま〜!」と帰ってきても、擦り寄るどころか、一斉に逃げ回る我が家の猫らとは大違いだ。餌の催促だけは積極的なマルハン家の4猫。「うちの猫らはなぜ、ああなんだろうね」と、夫とも、ぼやくなど。もちろん、それでも、かわいいにはかわりないのだけれど。

    旅を終えて、今はまだ空港近くの新居に滞在している。諸々、屋内の工事に立ち会う必要があり、旧居で待つ猫らに会えていないのだ。

    明日の夜を楽しみに……。

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    Shadow Circus A Personal Archive of Tibetan Resistance (1957-1974)(日本語は下部に)

    A project by Ritu Sarin and Tenzing Sonam in collaboration with Natasha Ginwala

    After the Communist Chinese invasion of 1950 and its subsequent takeover in 1959, Tibet has been a country under occupation. Since then, resistance to Chinese rule, both inside Tibet and in exile, has been unyielding and resilient, transforming over time in response to the changing situation in China and the shifting winds of geopolitical alignments. But little is known of the guerrilla war that was fought from the mid-1950s to 1974 when thousands of Tibetans took up arms against the invading forces of China, a movement that became entangled in global geopolitics when the CIA got involved.

    The CIA’s involvement in the Tibetan resistance started in 1956, at the height of the Cold War. Codenamed STCIRCUS, it was one of the CIA’s longest running covert operations until it was abruptly abandoned in the late 1960s. The resistance collapsed in 1974 when its last stronghold on the Nepal-Tibet border was shut down by the Nepalese army. This chapter of recent Tibetan history has been largely forgotten, partly due to its clandestine nature and partly as an instinctive act of omission on the part of official Tibetan narratives, which, from the 1970s onwards, sought to highlight the essentially non-violent nature of the freedom struggle.

    In the early 1990s, filmmakers Ritu Sarin and Tenzing Sonam started to research this story for a documentary film. They were inspired by Tenzing’s father, the late Lhamo Tsering, one of the leaders of the resistance and the key liaison between the Tibetans and the CIA. Serving as Chief of Operations, he oversaw the activities of the resistance and at the same time, maintained an incredibly detailed archive of photographs, documents, letters and maps.

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    かつて、わたしにとってチベットの問題は、遠い国の出来事に過ぎなかった。しかし、バンガロールへ移住し、空港でチベット系の人々を目にする機会が増えて、関心が高まった。カルナータカ州にあるバイラクッペという、数万人のチベット系インド人が暮らすチベット人居住区を訪れ、寺院を訪れたときには、その独特の存在感に圧倒された。

    我が家にはチベット関連の書籍や絵画などが少なからずある。2009年に日本へ一時帰国した際、九州国立博物館で開催された「聖地チベット/ポタラ宮と天空の至宝」を訪れた。その時に購入した目録がすばらしい。巻末の地図を見れば、チベットが天然資源も豊かに、さまざまな川の水源を擁していることがわかる。軍事的な要衝地としても地理的に有利であるがゆえの、この国の悲劇を思う。

    個人的には、親しい友人のDekyiがチベット系インド人であり、彼女の父君がバイラクッペの構築にも尽力された偉大な方であることなどから、チベットがより身近に感じられるようになった。さらには2019年、チベット亡命政府のある北インドのダラムサラにて、ダライ・ラマ法王14世とお目にかかれたのは、Dekyiとそのご家族のおかげでもあった。

    ◉[DAY 05/ Dharamsala 04] 僥倖の朝。ダライ・ラマ法王14世とお目にかかる
    https://museindia.typepad.jp/2019/2019/12/dharamsala04.html

    コチ=ムジリス・ビエンナーレの一環として、中国のチベット侵攻の背景にあった米国CIAのプロジェクトに関する展示があった。そこで流されていたドキュメンタリー映像は、50分ほどの長いものだったが、夫と二人、見入ったのだった。

    祖国奪還のために戦ったチベット兵士らは、顧みられることなく、ネパールの質素な施設で、ひっそりと暮らす。

    ……1950年の中国共産党の侵攻と1959年の占領以来、チベットは中国の占領下にある。1950年代半ばから1974年にかけて、CIAが関与しての、チベット人による中国の侵略軍に対するゲリラ戦(コードネーム「STCIRCUS」)についてはほとんど知られていない。1960年代後半、米国側によって突然放棄されたこの秘密作戦の背景は、米中国交回復だった。

    冷戦時代真っ只中の1970年代。それまでは、東アジアにおける共産政権としての中華人民共和国を敵視する政策を続けていた米国の外交方針が大きく転換した。米中国交回復の動きは、ベトナム戦争の行きづまりを打開しようとしたニクソン大統領の側近キッシンジャーによって極秘裏に着手され、1972年2月にはニクソンの訪中が実現。毛沢東と会見した。

    これは日本とも大きな関わりのある出来事だった。1972年9月の日中国交正常化。中華民国(台湾)と中華人民共和国という「二つの中国」問題が浮上。日本は事実上、台湾との国交を断つに至った。

    当時わたしは小学1年生だったが、時の首相、田中角栄の圧倒的な存在感を鮮明に思い出す。その後、日中友好の証として中国から贈られたパンダ「ランラン」「カンカン」は、多くの日本人の心を釘付けにし、パンダのぬいぐるみほか、パンダグッズが世に溢れかえったものである。

    ……尽きない。

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    4泊5日のケララ州コチの旅を終えて、一昨日の夜、バンガロールに戻ってきた。しかしながら、書き残しておきたいテーマがまだいくつもある。いつも、旅を終えたら日常に戻り、新しい出来事が重なり、旅記録を残す衝動が損なわれてしまう。だから極力、旅の最中に書き留めておきたいのだが、今回もまた、取りこぼした。

    経験して、有意義に思ったことは、たとえ関心がある人が少ないとしても、誰かとシェアしたいし、何より未来の自分のためにも、残しておきたい。しかしながら、何につけても歴史と文化の多様性が深く潜んでいるインド。書いている最中にも、調べておきたいことが次々に発生する。

    食文化もその一つ。

    インドに暮らして18年目になる。この歳月、それなりに、いろんなインド料理を口にしてきたと思う。ケララ料理だって、あれこれ食べてきたつもりだった。たとえばアーユルヴェーダの理念に基づいた、健康的なサトヴィック料理。ココナツオイルやバナナの花、さまざまなスパイス、ふっくら丸い米……。

    米の粉で作られたパンケーキ「アッパム」や、アッパムと共に食すホワイトシチューは定番だ。

    ヴェジタリアンの料理が主体かといえば、そうではない。ケララは牛肉を含むさまざまな肉料理や魚介類の料理も豊かだ。今回は、ケララ州の、いや、このフォート・コチだけでも、その料理の多様性の極みを思い知った。わたしの味覚や胃袋を満たしてきたそれは、氷山の一角に過ぎないのだということを、旅をして改めて思う。

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    無論、4泊5日の滞在中に食べた料理は限られている。しかし、その奥行きを知ることができたのは、今回、「コチ=ムジリス・ビエンナーレ」の展示の一つが契機だった。「Table」というタイトルの展示をしていたアーティストでありキュレーターでありライターでもあるTanya Abrahamにお会いし、ほんの短い時間ながら言葉を交わせたのは有意義だった。

    彼女の執筆した2冊の本を教えてもらい、ホテル近くの書店に立ち寄り、早速、購入。

    1冊はフォート・コチの「知られざる歴史」を記したもの。そしてもう一冊は「食」を通して、フォート・コチの歴史をたどるもの。数千年前の古代、アラブ人がスパイス貿易をしていたころからの影響を受けている食の世界……。この1冊を仕上げるのに4年の歳月を費やしたというが、開いてみて納得する。

    前半は、フォート・コチの多様なコミュニティの歴史や文化、後半はそれぞれのコミュニティの代表的な家庭料理のレシピが記載されている。

    シリアン・クリスチャン、ラテン・カソリック、マラバリ・ジュウズ、アングロ・インディアン(インド人と英国人の混血)……と、フォート・コチの過半数を占めるクリスチャンや、今ではもう風前の灯のユダヤ教徒のコミュニティに伝わってきた料理など。単なるレシピ本ではない、食の背後にある歴史がわかりやすく綴られていて、なんとも魅惑的な内容だ。

    「月光ライブラリ」には、インドの多様性の片鱗を示す料理の本もたくさんある。それらのこともまた、いつか記したいものだ。

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    今回の旅。最後に泊まったホテルの「家庭料理」が、極めておいしかった。作り置きではない。すべての料理が、注文を受けてから作られる新鮮なものばかり。だから、唐辛子が苦手な夫のリクエストにも応えてもらえる。また、Tanya含め、地元の人、複数名が勧めてくれたローカル食堂Fusion Bayの料理も最高だった。ナスとヨーグルトの煮込み、海老のシチュー、魚の蒸し焼き……。他の料理も試したかった!

    🌶

    Instagramの、1回に投稿できる写真が10枚で、文字数が2000文字で、むしろよかった。さもなくば、際限なく書き続けてしまう。

    ◉Eating With History: Ancient Trade-Influenced Cuisines of Kerala
    https://www.amazon.in/Eating-History…/dp/9389136261

    ◉Fort Kochi, Art, Therapy and Food: A Peek Into Tanya Abraham’s Creative World
    https://eshe.in/2020/12/24/tanya-abraham/

    🍴FUSION BAY
    https://www.zomato.com/kochi/fusion-bay-fort-kochi

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    古いものがいいのか。

    新しいものがいいのか。

    ガラクタと骨董の、不確かな境界線。

    なにもかもが曖昧に、覚束ない価値観。

    美しさの中にある醜さ。

    醜さの中にある美しさ。

    彼が伝えようとしていること。

    彼女が受け止めたつもりでいること。

    その著しい乖離を確かめる術はない。

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    その、永遠の、COSMOS。

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    旅をしなければ、わからない。

    自分の足で歩き、自分の手で触れ、自分の目で見て、自分の耳で聞き、自分の鼻で匂い、自分の肌で感じる。

    どんなに書物を読み漁ろうとも。

    どんなにネットで検索しようとも。

    頭の中で育むことも、もちろん大切。

    しかし、旅が与えてくれる示唆に比すれば。

    数千年前、アラブの商人が行き交っていたころの、この場所に、紛れ込みたい。

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    ・忘れ去られた廃墟。風化してなお働く。痕跡を残す。

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    ・過酷な自然。水に浸されて美しい苦しき人々。

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    ・若者らによるビエンナーレの展示も饒舌にて。

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    ・パンデミック。生業失い歩いて帰郷。チャパティの月。

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    ・この地のシリアン・クリスチャン。教会の情景の魅惑。

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    ・艶やかな衣装をまとい演じる人ら、水に浮かぶ日々の営み。

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    ・土、植物、食物、生命。人体も道具のひとつ。

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    ・パッチワークに縫い込まれる個性。

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    Check in the hotel which celebrate art, culture and the work of leading contemporary artist.

    瞬く間に4泊5日が過ぎた。昨日、即ち4日目の昨日の朝は、それまで滞在していたホテルFORTE KOCHIをチェックアウトし、歴史的が幾層にも堆積して、そのままに在るユダヤ人街(Jew Town)に移動。シナゴーグ(ユダヤ教会)に隣接するホテルにチェックインした。

    THE POSTCARD HOTEL。2018年に誕生したラグジュアリー・ホテルのブランドで、由緒あるエステートの風情をそのままに残しつつ、芸術性のある宿泊施設に改築。

    ゴアを中心に、ここフォート・コチや、カルナータカ州の海岸沿い、スリランカ(ゴール)、ブータンにもホテルがある。今も、各地に少しずつ、その数を増やしているようだ。

    途中でホテルを変更するのは少し面倒だと思ったが、しかし、このホテルの魅力を体験したく予約をしておいたのだった。

    昨日はホテルにチェックインしたあと、このユダヤ人街界隈の随所にある「コチ=ムジリス・ビエンナーレ」の展示会場を訪れたり、アートギャラリーに立ち寄った。

    散策の合間にも、ホテルに戻ってシャワーを浴び、心地のよいベッドにゴロンと寝転び、窓の外を眺める至福。そして最高の、窓辺のデスク。今もこの小さなデスクで、朝日を浴びながら、文字を重ねている。

    剥がれ落ちた黄色い壁。一体、幾人が開き見下ろしてきただろうか格子窓。畝りながら連なる甍の波。有機に満ちた空間にて。

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    なお、6年前に滞在したホテルも、そして昨日まで滞在していたホテルも、それぞれに異なる風情があって、心に残る。参考までに。

    ◉THE POSTCARD HOTEL Mandalay Hal
    https://www.postcardresorts.com/hotels/the-postcard-mandalay-hall?fbclid=IwAR3VcJVM63M-bUCQzDSxhwPLSZBXw_6zGBx7EgN1A-n8g_18Lh4o1pGwcVo

    ◉BRUNTON BOATYARD
    https://www.cghearth.com/brunton-boatyard

    ◉FORTE KOCHI
    https://www.fortekochi.in/

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    “You walk into a darkened room not knowing what to expect—and suddenly, in front of you, is a cascading waterfall of mist, or it could be smoke. Cutting through it is a curtain of more solid mist, and you realise there is some kind of text projected on to it. Slowly, the curtain rolls down, and then you can see the text on the dark floor of the cool, high-ceilinged room you are standing in. You scurry away, not wanting to stop this flow of words, but undeterred, the letter—because that’s what it is; a letter written by Mahatma Gandhi to Adolf Hitler in 1939, almost on the eve of World War II—carries on unfurling its message, which is by turns strident and pleading. “We have found in non-violence a force which, if organized, can without doubt match itself against a combination of all the most violent forces in the world. In non-violent technique, as I have said, there is no such thing as defeat,” wrote Gandhi from Wardha, Maharashtra, and, standing in a converted warehouse in Kochi, Kerala, in 2023, the haunting echo of his words comes to us through mist and mirrors. “ (Mint lounge/ 20.01.2023)

    ◉過ごしやすい乾季ながらも、正午を過ぎると気温が上がり、暑い。コチ=ムジリス・ビエンナーレのメイン会場から離れ、別の会場へ。風を受けながら走るオート・リクショー・ライドが心地よい。

    ◉その会場の展示は、益々、政治的、社会的テーマ性が色濃い。しかし、五感で学べる稀有な場所だとも思える。

    ◉1947年にインドとパキスタンが「分離独立」して以来、未だに物議を醸し、諍いの火種になり続けている国境線。インドの事情をよく知らない英国人弁護士のシリル・ラドクリフが「数週間」かけて制定した、ラドクリフ線。

    ◉地球の随所で、未解決にせめぎ合う国境線。

    ◉印パ分離独立前に、各地で起こってきた悲劇。中でも、ベンガル地方の分断の背景で起こってきた無数の出来事。

    ◉毎週月曜日、ガンディーが言葉を発しなかった。その日を狙って、インド帝国最後の総督、マウント・バッテンはガンディーを訪ね、自分の思いをひとしきり、語った。それに対する返事を、ガンディーはマウント・バッテンに送った。その手紙の、展示なども。

    ◉これまで見た展示の中で、最も心に残ったのは、ガンディーがヒトラーに宛てた手紙。思うところ多く、軽く言及できない。不確かな点のある意訳ながら、訳した。参考までに。

    ◉霧も言葉も流れもすべて、移ろう。ただ、光だけが、確かにそこにある。

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    親愛なる友へ

    友人たちは、人類のために、あなたに手紙を書くよう(わたしに)促してきました。しかし私は、いかなる手紙であれ、あなたへ送るのは不遜だろうとの思いから、友人らの要求に抵抗してきました。

    ところが、私はあれこれ考えず、自分の思いをお伝えせねば、そこに価値があるかもしれない、と考えるようになりました。

    あなたは現在、人類を野蛮な状態に追いであろう戦争を防ぐことができる、世界で唯一の人物であることは明らかです。

    あなたにとって、その価値あるもののために、しかしあなたは、その代価を払わねばならないのでしょう。

    戦争という手段を意図的に避けてきた人(自分)の訴えに耳を傾けることにも、勝算があるとは考えられませんか?

    ともあれ、この手紙がご無礼であれば、どうぞお許しください。

    あなた真の友、ガンディー

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    Excerpts from her statement/ SHUBIGI RAO (Curator) Kuchi-Muziris Biennale 2022-23

    “What do we find when we listen, read, record, think and make? For one, that even the most solitary of journeys is not one of isolation, but drinks deeply from that common wellspring of collective knowledge and ideas.”

    “The only enemy is apathy. That has no name or face and it lies entwined with its bedfellow—self-censorship.”

    https://www.kochimuzirisbiennale.org/kmb-22-23/curatorial-statement

    「耳を傾け、読み、記録し、考え、そして作ることで、私たちは何を見出すのか。ひとつは、最も孤独な旅でさえも孤立したものではないということ。集合的な知識やアイデアという共通の源泉から、飲まれている。」

    「唯一の敵は無関心だ。それは名前も顔も持たず、その同志である自己検閲と絡み合っている。」

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    本当は、初日にガイドからのレクチャーを受けつつ展示を眺めたかった。しかし、昨日は日曜ということもあり、叶わなかった。今日、3時間余りをキュレーターに同行してもらい、いくつかの展示の背景を教わりつつ巡った。

    専門家の指南なくしては、展示されている作品の世界観を、半分も理解できないということを痛感する。特にメッセージ性の高い芸術に関しては。

    ちなみに、わたしが知る限りおいて、予備知識なくしても堪能できるミュージアムは唯一、スペインのカタルーニャ州フィゲラスにある「サルバドール・ダリ・ミュージアム」だ。

    無論、そこでさえ、予備知識があれば、より楽しめる。しかし、ダリ・ミュージアムは敢えて「オーディオ・ガイドなし」を推奨しているところがいい。

    さて、今回5度目の開催だというコチ=ムジリス・ビエンナーレ。90数名のアーティストによる作品が、メイン会場ほか、フォート・コチの随所で展示されている。

    ガイドをしてくれたキュレーター女史も言及していたが、このビエンナーレの特徴は、敢えて展示会場を「創り上げる」のではなく、すでにある古き建造物を舞台にしていること。

    前回の訪問時、歴史豊かな建造物の風情と展示物の調和に、得も言われぬ麗しさと魅力を感じ、いつか再訪しようと思った。2度目でもなお、やはり魅力的な場所だとの思いを新たにする。

    昨日、展示物の多くが社会的なメッセージ性の強いものだということに言及したが、それもそのはず。今回のビエンナーレを貫くテーマの一つは、ポリティカル・アイデンティティー。政治的同一性。素性。身元。出自。

    アーティストの過半数はインド人だが、4割近くは世界各国から参加している。それぞれの国の、それぞれの問題。課題が、作品に反映されており、新たに学ぶことが多い。

    ダムの底に沈んだ村の再現。海洋の生命とその危機。不可触民とされる人々の、地獄のような生業。土の底から脈打つ苦悩の叫び。サステナブルだとされているものの原料を発掘する際に起こる環境汚染……。

    ロックダウンの最中、1日1枚描かれた絵の蓄積。

    記憶しておきたいことは尽きず。

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