インド百景 2021-2025

天竺の、風に吹かれて幾星霜。ライター坂田マルハン美穂が、南インドのバンガロール(ベンガルール)から発信

MUSE INDIA / HOMEPAGE

✈︎ 過去ブログ/2005〜2025

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    モディ首相が来訪した翌日の12日に開催された開港式典に参加した。先月下旬、植樹をさせていただいた際に完成間際のターミナルを見ていたが、改めて、その麗しさに感激した夜だった。少なくともわたしが知る限りにおいて、世界で一番すてきな空港だ。10月下旬の記録に残した通り、そのコンセプトが見事に反映されていた。

    [Four Guiding Principles/4つの指針]
    1. Terminal in a Garden/庭園の中のターミナル
    2. Sustainability/サステナビリティ
    3. Technology/テクノロジー
    4. Art & Culture/芸術と文化

    BIAL(Bangalore International Airport Limited)のCEOであるHariが指揮を執り、パンデミック下、着実に事業を進め、開業に漕ぎ着けた。Hariのリーダーシップと、チームの熱意がすばらしいのはもちろんのこと、妻のYashoの貢献が滲んで、ただただ、胸がいっぱいになった。

    鉄筋を隠すために、竹の木材を用いられたターミナル。天井に吊るされている植物はもちろん天然自然のもので、天井からの水供給の仕組みも整っている。昼間は天井のガラスから自然光が降り注ぐ。

    国際線はもちろん、国内線のターミナルもブティックやレストランが充実している。店舗はまだ完成していないが、すべてが揃うであろう来月末には、改めて魅力的な景観となるだろう。早めに空港に到着して、ゆっくりと過ごしたくなるような場所だ。

    パーティ会場で、HariとYashoの娘であるMrinaliniに会った。Yashoのサリーブランドの名前は、彼女の名前から付けられている。

    Mrinaliniに、空港のすばらしさ、そしてあなたのご両親は、すばらしい偉業を成し遂げられたと伝えた。

    すると彼女は、

    「数年前から、二人はターミナル2の完成に向けて、力を注いできました。二人のチームワークは、本当に誇らしいです。だから、空港に入った瞬間、涙が出てきました」

    と、目を潤ませて言う。わたしも感極まってしまった。

    2003年、初めて旧空港に降り立った日から19年。歳月は流れ、バンガロール新時代の幕開けだ。空港の近くに新居を構えることができて本当によかったと、改めて思う。

    ✈︎数百年先の未来が見える! 再誕する緑の空港で、わたしたちの木を植える。
    New Gateway to India. A new era dawns in Bangalore, driven by the airport!
    (ターミナル2の詳細は、こちらに記録しているので、ぜひご覧ください)
    https://museindia.typepad.jp/2022/2022/10/future.html

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    お気に入りのホテル、Oberoiで優雅なランチタイムを過ごしたあとは、もう一つのお気に入りのホテルである、Taj West Endへ。これまでも幾度か紹介したサリーのブランド「Mrinalini」のオーナーである友人のYashoから、案内をもらっていたのだ。

    そう。再び、同じ名前のYasho(正式にはYashodhara)である。実は昨日、わたしは3人のYashoと、ご縁があった。

    Joy Bimal Royが、古いサリーを甦らせるプロジェクトを始める契機となった妹の名も、またYashodharaであった。

    サンスクリット語で「栄光の担い手」を意味するYashodhara。日本語で 耶輸陀羅(やしゅだら)と呼ばれるYashodharaは、釈迦が出家する前、つまりシッダールタ王子だったころの妻の名前でもある。美しい名前だ。

    Mrinaliniのコレクションは、いつもながら、「選び抜かれた高品質のサリー」が揃っている。たとえば、同じVaranasi Silkでも、織りが精緻で、滑らかな生地。心地よく身を包んでくれそうなサリーが並んでいる。うっとりするような美しさだ。
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    Yashoが着ている絞り染めのサリーはまた、透明感のある羽衣のような軽いもの。エレガントなYashoによく似合う。

    わたしが以前、Mrinaliniで購入したときの記録と写真も添付しておく。なお、この展示会は本日も午後7時ごろまで開催されている。関心のある方はぜひ、Taj West Endへ!

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    ◉Mrinalini
    https://www.mrinalini.co/

    🇮🇳インドはお祭りシーズン序章。またしてもサリーの海へ。
    Mrinalini. A platform to help handloom weavers across the country.
    https://museindia.typepad.jp/fashion/2021/09/saree-1.html

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    昨日は、Ambaraでの展示会に参加した後、すぐにOBEROI ホテルへ赴く予定だった。ところが、AmbaraのオーナーであるJayaが、ナーサリーの裏庭にオープンしたカフェでランチをと勧めてくれる。せっかくなので、「軽めのものを」と、サラダやラザーニアなどを少しずつ、試食させていただいた。

    どれも心がこもったアットホームな味わいで、おいしい。売られているパンも魅力的。日本の食パンをイメージしたらしき「北海道パン」を購入し、先ほど朝食に食べた。これもまた、柔らかく、ほんのり甘く、おいしかった。

    このごろのバンガロールは、アルチザン・ブレッドを提供するベーカリーが続々と誕生して、おいしいパンに不自由しない。かつて自分でパンを焼いていたころが、前世の記憶のように遠い。

    その後、バンガロールでffolioというすてきなブティックを経営しているYashoと会うためにOBEROI へ。1991年に創業したffolioは、バンガロールのファッションを語る上では不可欠なセレクト・ショップ。インド各地のファッションブランドの服が、ヴァラエティ豊かに揃っている。わたしもインド移住当初からしばしば訪れてきた。

    OBEROIのフレンチレストラン。緑あふれるテラス席で、お互いのバックグラウンドを語り合いつつ、楽しいひととき。彼女から聞く、インドのファッションの変遷の話も極めて興味深く、次回は取材をさせていただきたいとも思った。

    わたしのソーシャルメディアをご覧になり、わたしのミューズ・クリエイションでの活動や、サリーを身に纏っている様子に関心を持ってくださった彼女。今後、日本とインドの高品質な手工芸品や嗜好品などのプロジェクトを協調しようとの話がまとまった。

    来年、新しいことを始めるための弾みがついた午後だった。その前に、日本へ一時帰国して、わたし自身が日本再発見の旅をせねば……との思いを強くしている。桜の季節にでも帰ろうかな🌸

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    🥪追記/かつて、インドのカフェレストランといえば、「クラブハウス・サンドイッチ」が定番だった。インドの人は「温かい料理」を好むので、サンドイッチもホットなクラブハウスが人気なのだ。久しぶりに注文したところ、ヴォリュームたっぷり、具がたっぷりの豪華な一皿が供された。おいしい。

    ◉Ambara
    The lifestyle & apparel Store is a space for Indian creativity in textiles, apparel, art & craft, housed in a vintage bungalow with a garden and cafe.
    https://www.instagram.com/ambara.bangalore/

    ◉ffolio
    South India’s first Design & Fashion space in the heart of Bangalore!
    Curating local craftsmanship & designers for 3 decades
    https://www.instagram.com/theffoliostore/

    ◉Breadtime Stories
    https://breadtimestories.in/

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    インド生活18周年を迎えた昨日、11月10日。わたしにとっては、サリーとファッションの一日となった。

    先日、行きつけのブティックAmbaraのオーナーであるJayaから連絡があった。「A Touch of Joy」の展示会で販売するサリーを、当日、着てもらえないかということだった。サリーのよさは、広げて着用してみて初めてわかる。モデルの一人に選ばれたことがうれしいくて、二つ返事でOKした。

    デザイナーは、ムンバイ在住のJoy Bimal Roy。彼の父はベンガル映画監督として国際的に著名なBimal Roy。彼の母はインドにおける女性写真家の先駆けでもあるManobina Royだ。Joyが、古いサリーを甦らせるべくプロジェクトを開始したのは、2年前に癌で早逝した妹のコレクションである数々の良質なサリーを、友人たちにシェアしたことが契機だった。

    ヴィンテージ・テキスタイルには、現在では見ることのできない職人の技が息づいているものが多々ある。それらの不具合を直し、あるいは複数の異なる織りや染めの布、ボーダーを組み合わせ、約5メートルの一枚布に蘇らせる。

    サリーの「アップサイクル」とも銘されたこの「A Touch of Joy」の取り組みは、個人的にも非常に関心がある。早速、彼のサイトを検索し、作品の数々を見る。いずれも「懐かしさ」を感じさせる気品が漂う。中でも真っ先に目に止まったサリー。これがいいな……と思いつつ、展示会の前日、Ambaraに立ち寄ったところ……。あった! 

    当初はあくまでも、好きなものをお借りして羽織る予定が、即購入。唯一無二は「欲しい」と思った瞬間に買わねば、2度と出合えないからだ。渋めの色合いながらもゴールドが華やかさを添えている。昨日はゴールドのネイル・エナメルを施してコーディネートした。

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    Joyのご両親と姉は癌で亡くなったとのことで、彼はこのプロジェクトの収益を、拠点であるムンバイにあるホスピスに寄付するのだという。ホスピスといえば、ミューズ・クリエイションの活動で、過去幾度か訪れたホスピスが、本当にすばらしい。実はJayaのご家族の一人は、そこで最期の日を過ごしたという。そのケアのすばらしさを、家族として、彼女は力説していた。わたしも、強く共感したのだった。

    施設を訪れた際、「病気で死ぬなら、ここで死にたい……」という同行メンバーが数名いたことを思い出す。

    サリーについても、ホスピスについても、書きたいことが募るが、今日もまたこれから外出。他のゲストが着用したサリーの写真なども含め、シェアしておきたい。サリーバンクに寄付されたサリーが蘇るまでのストーリーに関心のある方は、ぜひとも以下のリンクをご覧ください。それぞれのサリーの物語も記載されています。

    ◉Touch of Joy’s Saris
    https://artisanscentre.com/collections/saving-saris-making-memories

    ◉無償で緩和ケア。ホスピスが救う患者の尊厳と家族の未来(4回の訪問記録/必読)
    https://museindia.typepad.jp/mss/the-bangalore-hospice-trust/

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    “Joy Roy’s heartening endeavor of resurrecting vintage sarees stems from him upcycling some of his late sister, Yashodhara’s sarees for her friends who asked for a keepsake of her. Yashodhara had a prized collection of handcrafted sarees, enjoyed wearing sarees, and was admired for her choice of sarees as well as the grace with which she draped them. Working on some of his sister’s sarees, Joy realized he had a gift for and a love for reconstructing vintage textiles. This inspired him to team up with Radhi Parekh, Founder Director of Artisans, a gallery in Mumbai, to take the initiative of revitalizing heritage textiles further.

    Artisans created a Saree Bank for anyone wishing to donate a vintage saree and Joy began putting together a collection of beautifully designed collectibles. The label was christened ‘A Touch of Joy’ – an appropriate play on Joy’s name. The project truly lives up to its name as heritage sarees are given a new lease of life.”
    “It is like working on a jigsaw puzzle”, says Joy Bimal Roy, a Mumbai based aesthete with a passion for textiles, about his process of revitalizing vintage sarees. Combining one saree with the pallav of another and borders from others – Gadwals, Kanjeevarams, Kanthas, Tangails and Dhakais long packed away and forgotten are given a new lease of life, quite transformed as the designer has ingenuously combined different textiles and given the erstwhile traditional weave a new elegance.” (Ambara’s Facebook)

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    ほぼパンデミックが明けたここ数カ月。加速度を増すように、諸々のイヴェントが相次ぐ。インドだけでなく、日本からの仕事、ミューズ・クリエイションのCSR関係の問い合わせも少しずつ増えてきて、2年余りの停滞を取り戻すかのようだ。

    関心のあるイヴェントが軒並み続くことはうれしい。招待されるのはありがたい。しかし、日々、心がけているのは「詰め込むな!」だ。スケジュール表の「余白」を極力作ろうと心がけている。若いころは、少々無理もできたが、年を重ねると残念ながら、体力が持たない。

    数年前に帯状疱疹になったことや、つい数カ月前、ひどいめまいに苛まれたことを思い出し、よく食べよく寝ようと思う。

    しかし、ここにきて、塩梅が難しい。自分の周辺だけでもインド世界はどんどん動く。それがとても、楽しいのだ。記録に残しておきたいことがたくさんあるのだが、全然、追いつかない。

    せめて昨日の講演会は、覚書としてもここに記しておきたい。前置き長い。

    わたしが「ソーシャルアントレプレナーシップ」とか「エコシステム」といった言葉と実態を、身を以って理解したのは、10年前に開催された、デッシュパンデ・ファウンデーション主催の「デヴェロップメント・ダイアローグ」だ。このときの記録は克明に残しているので、ぜひご覧いただきたい。

    さて、YPO主催の昨夜のイヴェント。気候変動や環境汚染の問題に対し、我々は企業として、あるいは個人として、どういうことができるのか。なにをなすべきかということが討論された。

    登壇者のひとりは、作家でありフィランソロピスト、社会活動家、慈善家であるRohini Nilekani(ロヒニ・ニレカニ)。彼女は2001年に、水や衛生問題に取り組む非営利団体を立ち上げている。夫は、バンガロールの一大IT企業であるインフォシスの創設メンバーであり元CEOでもあるNandan Nilekani(ナンダン・ニレカニ)氏だ。

    ニレカニ夫妻とは、十数年前にパーティ会場でお会い言葉を交わし、その後も講演会に参加した。ゆえにわたしが彼女の話を聞くのは、今回が3度目だ。しかしこの10年間に、当然ながら彼女の取り組みも、また社会の環境も大きく変貌し、課題はますます拡大している印象を受ける。

    もう一人の登壇者はNithin Kamath。彼はZerodhaというファイナンシャルサーヴィスを立ち上げた起業家。株式売買で巨万の富を築いた彼が、フィランソロピーに取り組むことになった経緯なども聞くことができた。

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    なお、今回のイヴェント実現に貢献した団体「The GivingPi」の活動内容が極めて興味深い。これは、日本の人たちにもぜひ知ってほしい取り組みだ。

    今回の企画の実施に関わったYPOメンバーは、ビジネスだけでなく、社会問題に深く関わる人もいて、講演後の食事の際、彼らの話を聞くのも有意義だった。

    わたしは子供のころから、環境問題に強い関心を持っていた。これまでも幾度となく、地球環境問題に関する話題を記録に残してきた。ゆえに、さらっと書き流すのが無念だが、今日はこれから外出だ。文章がとっ散らかってしまったが、せめて関連情報のリンク集だけでも残しておこうと思う。

    環境問題や社会問題に対し、多くの人々が真摯に尽力している現実があることを、インドに関わる多くの日本人に、知ってほしいと思う。

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    【ロヒニ・ニレカニの活動や記事】

    ◉Rohini Nilekani Philanthropies
    https://rohininilekaniphilanthropies.org/

    ◉インド言語向けのオープンソースAIを構築するセンター設立 インド工科大学
    https://spap.jst.go.jp/india/news/220805/topic_ni_04.html

    【今回のイヴェント実現に貢献した団体】

    ◉The GivingPi
    GivingPi is India’s first and exclusive family philanthropy network focused on growing the philanthropy circle for a transformed India, where a billion thrive with dignity and equity.
    https://givingpi.org/

    【坂田のブログ】

    ◉[Hubli] Ecosystem/ Social Entrepreneurship/ NGO/ BOP/ Development….社会のために、英知を。労力を。(2012年1月の記録)
    https://museindia.typepad.jp/2012/2012/01/deshpande.html

    🌏土に触れて、宇宙を思う。食、健康、美容、エコ、ゴミ、有機、農業、衛星……。
    (環境問題などに言及した記事をまとめた、鬼のようなリンク集。超役立つ情報が満載)
    https://museindia.typepad.jp/library/2021/06/earth.html

    🌏【人生を創るNOTE】必見! デイヴィッド・アッテンボローの映画『地球に暮らす生命』
    https://museindia.typepad.jp/2021/2021/02/netflix.html

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    バンガロールにて京友禅サリーの展示会を開催します。出席をご希望の方は、坂田まで直接ご連絡をください。
    🇮🇳Kyoto Yuzen Saree Show (December 2nd and 3rd/ Invitation only)

    If you are interested in the exhibition, please send me DM (WhatsApp/ 99458-45155).

    The exhibition will feature more than 10 Kyoto Yuzen Sarees. From Kyoto, the chairman of the organisation that launched the Kyoto Yuzen Saree project, and his wife, will be in attendance.

    It will be a great opportunity to learn about the charms of Kyoto, the beautiful ancient capital and cultural jewel of Japan. I will also give a brief presentation on Kyoto and Kyoto Yuzen handicrafts.

    In addition to the sarees, we will be displaying other Kyoto Yuzen crafts, and serving Japanese tea and sweets!

    #京友禅サリー
    #京都工芸染匠協同組合
    #日印国交樹立70周年
    #不易流行
    #KyotoYuzenSaree
    #Saree
    #Sari
    #India
    #Japan
    #Kyoto

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    🇮🇳Since I moved to India in 2005, I have been “exploring the city” for many years. Today’s exploration was the deepest in a long time. A place you would never get to without Google Maps.

    I was going to visit a showroom that sells mannequins. But it turned out to be a workshop. Since I was there, I requested details such as body shape, pose of arms and legs, head shape, and so on. They will be used as models at an event to be held next month.

    🇯🇵2005年にインドへ移住した当初から、わたしはさまざまに「探検」を重ねてきた。今日の探検は、ひさしぶりにディープだった。Googleマップがなければ、決してたどりつけない場所。

    マネキンを販売するショールームを訪れるつもりだった。しかしそこは、工房だった。せっかくなので、体型や手足のポーズ、頭の形など、詳細をリクエスト。来月開催するイヴェントでモデルになってもらう。楽しみだ。何やってんだ。

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    🇮🇳In the first photo, Ashdeen is holding a Kyoto Yuzen saree. I am holding Ashdeen’s Saree named “KYOTO”.
    🇯🇵1枚目の写真。Ashdeenが持っているのは京友禅サリー。わたしが持っているのは「KYOTO」と名付けられたAshdeenのサリー。

    * * * *

    I was able to meet Ashdeen because Laila Tyabji wrote about me on her Facebook and Instagram. Thank you!

    * * * *

    (I nearly always write in Japanese, and the auto-translation is often incorrect and misleading.)

    インドでは、日本に比べると家族や親戚、友人知人との繋がりや絆が強い。宗教やコミュニティなど、多様性にあふれているから、自分たちの伝統や文化を守るために、血縁を尊重する。

    一方で、異なる背景を持つ人たちと共存していくためには、言葉少なに憶測や忖度で、通じ合うことはできない。交流や対話は、インド世界を紡ぎ続けるうえで、最も大切な事象だ。

    さて、今回のデリー旅では、そんな「人と人との繋がり」と「ソーシャルメディアの力」を強く感じさせられた。

    デリー旅の5日目、わたしはDASTKARの創始者のひとりであるLailaにお会いした。彼女がすぐに、わたしのことをご自身のソーシャルメディアに投稿してくださったことは、すでに記した通りだ。

    その投稿を、わたしが3日目に訪問していたパールシー刺繍店Ashdeenの創業者であるAshdeenが見て、わたしのInstagramを確認。わたしが店舗を訪れた際の記録を見た彼から、即、メッセージが届いた。

    わたしが手がけている仕事に関心を持ち、会いたいと連絡をくださったのだ。彼のその作品を見ても察せられる通り、Ashdeenは日本にも強い関心をお持ちだ。

    次回のデリー訪問時に、わたしの方からお会いしようと打診をする予定だったが、先方から連絡を受けたとなると話は別。市場調査という名のショッピングは返上して、Ashdeenを再訪したのだった。

    絵画などの芸術品と同様、パールシー刺繍のサリーもまた、その背景となる物語をお聞きするのとしないとでは、作品に対する見方が大きく変わる。

    パールシーのコミュニティや、刺繍の背景については、わたしも多少の知識はあるが、Ashdeenの説明は、初めて知ることばかりで、本当に楽しく興味深い。今度は動画を撮影しながら、改めてじっくりとお聞きしたいと思わされる。

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    パールシーとは、今から1000年以上前に、ペルシャ(現在のイラン)からインドに移住したゾロアスター教徒のこと。西暦651年に、イスラム教徒から迫害された彼らの末裔は、やがて西インドのグジャラート州に辿り着いた。

    ペルシャから運ばれた神聖な火を崇めることから、拝火教とも呼ばれる。寺院には、ゾロアスター教徒以外は立ち入ることができず、基本的には同族との婚姻が一般的。インドにおいて、極めて少数派の宗教ながら、タタ財閥を筆頭に、社会的に影響力が強いコミュニティでもある。

    タタ財閥の創始者であるジャムシェトジー・タタが綿貿易会社を創設し、神戸を拠点に日本とインド間の貿易を始めたことなど、歴史的な背景についても坂田のセミナー動画で触れているので、関心のある方は、ぜひご覧いただきたい。

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    パールシー刺繍に話を戻す。

    かつて世界史に出てきた「三角貿易」の話をご存じだろうか。主に17〜18世紀にかけて、英国により展開された貿易構造のことで、3つの国や地域が関係する大西洋での貿易を指す。

    Ashdeenは、自分の出自を探るべく、イランや中国を旅し、パールシー刺繍についての研究をしてきた。彼によると、英国、インド、中国(清)が、綿織物、茶、阿片(アヘン)の取引をしていた時代、パールシーの商人たちは、広東に赴き、積極的な貿易をしていた。

    中国の精緻な刺繍(汕頭/スワトウなど)を目にした当時の貿易商らは、妻たちのサリーに刺繍を施すことを思い立つ。インドから約5メートルの絹布を持ち込み、広東の職人に刺繍を施してもらい持ち帰る……。

    艶やかな刺繍のサリーは、瞬く間にパールシー女性たちの心を惹きつけた。やがて男たちには任せられぬと、女性たち自ら広東へ赴き、自分たちの好みを伝え、パールシーと中国の「折衷」デザインが誕生していったという。主には、サリーの両端に施すボーダー部分の刺繍物が普及したようだ。

    あまりにも興味深い話ばかりで、書きたいことが尽きぬ。背景はこの辺にしておこう。

    Ashdeenの説明を受けながら、中国の伝統や自然、言い伝えなどが反映された見事なサリーを眺める。一つ一つのモチーフに、物語がある。2012年にAshdeenを創業した当初は20人程度だった職人が、今では200人ほどにも増えているという。

    作品の大半が、ベンガル州出自の職人たちによるもの。フレンチノットと呼ばれるベンガル州の特徴的な刺繍が施されたサリーもあり、関心も話も尽きない。

    最後に、ぜひAshdeenに見せたいとお持ちしていた「京友禅サリー」を広げる。その麗しさに、彼も感嘆していた。

    「これは、丹後縮緬(たんごちりめん)と呼ばれる絹布です」と説明すると、Ashdeenが反応した。

    「チリメン? 」

    中国で彼らが購入するジャカード織やクレープ素材の絹布は、ChirminとかChrimenと呼ばれているらしい。中国から日本に流れた絹織物の技術や伝統が、日本の技を取り込みながら育まれ、再び中国へ流れて「チリメン」と呼ばれることになったのだろうか。

    インド生まれの絞り染め(Bandhani Tie-Dye)が、日本流に育まれ、やがて「Shibori」として、インドに逆輸入されたのと、同じような経緯だ。日本とインドにおける絞り染めについても、ブログにまとめているので、ぜひご一読を。

    京友禅サリーの黒いポルカドットを見ながら、「グジャラートの言葉で、ポルカドットのことを、カンダ・パペタ (Kanda Papeta) というんです」とAshdeen。どういう意味なのかと問えば、「オニオンとポテト」なのだとか。かわいい🧅🥔

    短時間ながらも話は弾み、京友禅サリーとAshdeenとのコラボレーションも、実現できそうだ。まずは、12月2日と3日に計画しているバンガロールでの展示会を端緒に、少しずつ、イヴェントを企画しようと思う。

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    🇮🇳🇯🇵インドで生まれ、日本で育ち、再びインドへ。歴史豊かな絞り染めの世界。
    Born in India, raised in Japan, and now back in India. The history-rich “Shibori”.
    https://museindia.typepad.jp/fashion/2021/09/shibori.html

    【インド・ライフスタイルセミナー】
    ●パラレルワールドが共在するインドを紐解く/セミナー動画
    ①多様性の坩堝インド/多宗教と複雑なコミュニティ/IT産業を中心とした経済成長の背景/現在に息づくガンディの理念

    ②「広く浅く」インドの歴史(インド・パキスタン分離独立)/インドの二大政党と特筆すべき人物/テロが起こる理由とその背景

    ③明治維新以降、日本とインドの近代交流史〈前編〉人物から辿る日印航路と綿貿易/からゆきさん/ムンバイ日本人墓地/日本山妙法寺

    ④明治維新以降、日本とインドの近代交流史〈後編〉第二次世界大戦での日印協調/東京裁判とパール判事/インドから贈られた象/夏目漱石

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    市場調査の一環として、あるいは自分のショッピングが目的で、デリーを訪れるたびに立ち寄ってきたDLFエンポリオ (Emporio)モール。

    バンガロールのUBシティを含め、インド都市部に続々とショッピングモールが誕生した十数年前。ムンバイのPalladium Mallは2007年、DLFエンポリオは2008年に開業している。インドの経済が急伸し、ライフスタイルやトレンドが激変していた時期だ。

    DLFエンポリオは、隣接する他のモールとは一線を画し、海外の高級ブランドのブティックが並ぶ。また上階は、当時人気の高かったTarun Tahilianiをはじめとするインド・デザイナーズの高級ブランドの店舗があった。

    結婚式をはじめ、社交やパーティの多いインドでは、「ハレの日のファッション」の需要が高い。衣類、ジュエリー、小物類などの店を巡りつつ、インドのファッション事情を垣間見ることができるのだ。

    わたしはオープンから1年余りが過ぎた2010年に初めて、このモールを訪れた。当時の記録もまた、ブログに残している。

    🇮🇳

    今回の旅は、人にお会いし、家の片付けなどで時間が流れ、買い物などをする時間がほとんどなかった。しかし、インドで最もラグジュリアスなモールであるところのDLFエンポリオだけは、どうしても見ておきたく、ランチのあと、足早に巡る。

    京友禅サリーのプロモーションに際しても、参考となる情報が多いからだ。

    あちこちに目を走らせ、足早に巡っていたところ、すてきな服を見つけるなどし、ついつい試着。あれこれ試着。

    かつては、艶やかなプリントのサリーを中心に販売していたブランド、Satya Paul。わたしの、青い鶴のサリーは、14年前にSatya Paulで購入したのものだ。

    今や、まったく別のブランドのような品揃えながら、好みに合う服があれこれと。また改めて紹介したい。

    今回は、店頭をさらっと撮影し、ブランド名と傾向をアップデートするにとどめた。10年ほど前は写真撮影が禁止されていて、調査の際の資料収集に苦労した。

    しかし、スマートフォンが普及し、ソーシャルメディアが広告塔のひとつとなった昨今、撮影OKの場所も増えたため、情報をシェアしやすくなった。無論、店内は写真撮影ができないところもあるから、確認が必要だ。

    [Delhi] 超高級モール見学/日本食の昼、韓国食の夜。(2010/02/04)
    https://museindia.typepad.jp/2010/2010/02/my-entry.html

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